「夢のような最高のステージ」 BsGravityがDK(FROM.iKON)さんと「真夏のオリフェス」で共演
【オリックス・バファローズ】
写真:「Bs夏の陣」最終戦の試合終了後に開催された「真夏のオリフェス」 【オリックス・バファローズ】
◆憧れのスターとのコラボ
「真夏のオリフェス」へのDKさんの出演が決まったのは7月末だった。球団イベントグループの松元唯香はすぐさまアクションを起こした。BsGravityとのコラボステージの打診だった。かつてCHALとしてBsGirlsをけん引した松元には確信があった。「もしBsGravityがDKさんと同じステージに立てれば、メンバーにとって大きな経験になる」。デビュー曲「GRAVITY」のミュージックビデオとメンバーのプロフィール文を添えた依頼文は、世界的なアーティストに対して無謀なリクエストとも思えた。だが、返事が届くのにそう時間はかからなかった。快諾だった。BsGravityがバックダンサーとしてDKさんのステージに立つ。松元の思いは現実のものとなった。
共演を知ったメンバーたちに衝撃が走った。特にU-KIは日本デビューより前からiKONの楽曲に心酔していた熱烈なファン。「DKさんはダンスも歌も完璧。自分がロールモデルにしていた憧れの存在です。本当に最高!という気持ちでした」と、その時の興奮を振り返る。
写真:圧巻のステージを披露するDKさんとBsGravity 【オリックス・バファローズ】
◆「実力で証明しよう」
それを乗り越えるため、メンバー全員がデビュー当時から胸に刻んでいる言葉があった。「実力で証明しよう」。BsGravityが目指すのは、圧倒的なパフォーマンスで球場全体の士気を高め、チームに熱いエールを届けること。トッププロアーティストとのコラボで最高のパフォーマンスを披露できれば、必然的に実力も証明できる。彼らを奮い立たせるには十分すぎるステージだった。
写真:パフォーマンスするFANA 【オリックス・バファローズ】
◆バックダンサーとしての魅せ方
多くのメンバーが初めてとなるバックダンサーとしてのパフォーマンス。いつものステージと異なり、主役のDKさんを引き立たせる魅せ方が必要だった。メンバーは韓国語の歌詞を和訳して曲を聴きこんだ。楽曲それぞれの世界観を理解し、パフォーマンスに落とし込んだ。試合前パフォーマンスのスタンバイ時やイニング間など、少しでも時間ができれば動きを確認し合った。自宅に帰ってからの自主練習はもちろん、休日にはメンバー自らスタジオを借りて練習を重ねた。
写真:パフォーマンスするHINATA 【オリックス・バファローズ】
◆5日前から異例のリハーサル
初めてリハーサルに挑むその日、メンバーにはただならぬ緊張感が漂っていた。DKさんは挨拶を終えるとすぐにこう切り出した。「一曲見せてください」。メンバーはすぐに察した。「ここで実力が測られる」。息詰まる雰囲気の中、DKさんを前にパフォーマンスを披露した。松元は言う。「DKさんはその一曲だけでメンバーの魅せ方や特長を理解されました」。楽曲ごとにふさわしいポジションがメンバーに割り振られた。
DKさんのパフォーマンス力、プロデュース力、そしてステージにかける情熱。練習中、それらを目の当たりにしたメンバーは、コラボステージへの思いを加速させた。RYUTOは振り返る。「DKさんは、パフォーマンスだけでなく、照明の入り方からカメラワークまで、全てにおいてストイックにこだわられていて、圧倒されました。僕らも絶対に良いステージにするために、練習から100%の力で挑みました」。1日約5時間のリハーサルを経て、本番に向けて仕上げにかかった。
写真:パフォーマンスするRYUTO 【オリックス・バファローズ】
◆BsGuysが表現した「色気」
二曲目に披露された「Kiss Me」のバックダンサーは、BsGuysだけで編成された。パープル、レッドのライティングで彩られた妖艶なステージ。しなやか且つダイナミックな動きで男性ならではの色気を醸し出し、主役のパフォーマンスを際立たせた。「この曲だけでなく、他の楽曲でもBsGuys単独のパートがいくつか組み込まれました。全てDKさんからのリクエストでした」。そのことに松元は確かな手応えを得ていた。「男性メンバーが加わり、グループとして表現の幅が広がったことを実感しました。男女混成グループであることを象徴するステージになったと思います」
本番を見届けた松元は「ただ、ただ、感動しました」。想像のはるか上を行くパフォーマンスを見せたBsGravityの頑張りをたたえた。ステージは大歓声を浴びて幕を閉じた。
写真:ステージを終えて記念撮影をするDKさんとBsGravity 【オリックス・バファローズ】
◆HINATA「励まし合って頑張れた」
「皆、本当にカッコよかったです。ありがとう」。DKさんはメンバーにそう声をかけた。一人ずつ交わした固い握手。メンバーの目には涙が浮かんだ。互いに感謝の言葉を繰り返し伝え合った。
「夢のような空間でした」。そう振り返るHINATAは格別な自信を得ていた。「いつもと違う私たちで最高のパフォーマンスを届けたい。その一心で頑張りました。絶対に誰もあきらめなかったし、お互いに励まし合って、本番当日まで高い意識で臨めました」。FANAは言う。「『自分たちが楽しんでいるから見ている人も楽しい気持ちになる』というDKさんの言葉を忘れません」。凛とした表情でこれからを見据えた。
京セラドーム大阪での試合前、今日も彼らは生き生きとした表情でグラウンドに向かう。胸に抱いているのは、DKさんから肌で感じ取ったステージへの情熱。楽曲がスタートした瞬間、メンバーの目に輝きが宿った。そこには成長へのほとばしる熱意がにじんでいた。
リスペクトするスターとのコラボを経て、さらにパフォーマンスに磨きをかけたBsGravity。進化を続けるグループにこれからも目が離せない。(西田光)
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