U18日清食品 東北ブロックリーグ2024 男子 大会レポート 奈良遥飛「僕たち新チームにとってはすべてが経験になる」県立秋田南(秋田県)

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【©U18日清食品リーグ】

今年の夏、創部初となるインターハイに出場した県立秋田南。秋田県と言えば、これまで全国屈指の名門である県立能代工業(秋田県)が名を馳せており、統合によって校名が県立能代科学技術に変わってからも3年連続でインターハイに出場していました。秋田南は2021年と2022年に県でベスト8、2023年は3位までステップアップし、今年に県を初制覇してインターハイの切符をつかみ、秋田県の歴史を塗り替えました。

進学校ゆえ、インターハイ終了後は3年生が受験のために部活動を引退。そのため初出場となる「U18日清食品 東北ブロックリーグ2024」には1、2年生のみの新チームで臨んでいます。

8月31日の初戦は、秋田県勢同士となった秋田ノーザンハピネッツ U18(B.LEAGUE U18)との対戦。部活動のチームとBリーグU18が公式戦で対戦することは初めてとあって注目が集まりました。出足から大激戦となり、前半終わって44-41で県立秋田南がリード。しかし後半は選手層の厚さで上回る秋田ノーザンハピネッツ U18に逆転され、県立秋田南は74-87で敗戦を喫しました。

【©U18日清食品リーグ】

続く2戦目の県立一関工業(岩手県)戦も69-100で敗戦。翌9月1日に開催された八戸学院光星(青森県)戦では52-97で試合を終え、3連敗となりました。「新チームになって日が浅いため、連携や体力面でまだまだ力が足りませんでした」と齊藤智也ヘッドコーチ。そんな中で、一際目を引いたのが2年生の新キャプテン、奈良遥飛選手です。

齊藤智也ヘッドコーチが「泥臭いプレーが持ち味」と評価しているだけあり、奈良選手はゴール下で奮闘し、リバウンドに食らいつく姿勢が光りました。インターハイでも主力として出場しているため新チームの中では経験が豊富で、リーダーシップを期待されています。

「秋田ノーザンハピネッツ U18とは県内の公式戦で対戦することはないですが、やはり身体の大きさや強さの面で負けてしまいました。ただ、知っている選手がいることもあり、対抗できるところがたくさんあったので、自分たちの良さは出せたと思います。県立一関工業と八戸学院光星との試合は、3年生が抜けた分、交代できる選手が少なくて差がついてしまいました」と奈良選手は3試合を振り返りました。

【©U18日清食品リーグ】

3連敗を喫した県立秋田南ですが、初参戦となった「U18日清食品 東北ブロックリーグ2024」には明確な目的意識を持って臨んでいます。「インターハイが終わって新チームになってから練習時間がまだ少なく、進学校で練習時間も限られています。そういう中で東北のトップチームと対戦できることで、いろんなこと試したり、体力やメンタルの強さを身に着けていきたいです。こういう素晴らしい舞台での取り組みの一つひとつが南高(なんこう)の伝統になっていきます」

齊藤ヘッドコーチがそう語れば、奈良選手もこう続けます。「新チームのスタートの段階で県外の強豪チームと試合ができることは、若いチームとして大きい経験になります。正直、相手が強くて心が折れてしまいそうになることもありますが、そんな時は自分が声を出してリバウンドやディフェンスといった泥臭いプレーで引っ張ります。これからも強いチームと対戦しますが、全試合が僕たちにとっては良い学びなので、ここで得た経験を新チームに生かしていきたいです」

試合が終わった後、県立秋田南の選手たちはベンチ周辺とフロアを清掃し、椅子を綺麗に並べていました。「練習や試合の後の清掃は普段から取り組んでいることで、バスケだけでなく、勉強や生活面でも文武両道を目指しています」と奈良選手。初参戦となる「U18日清食品 東北ブロックリーグ2024」でも自分たちのモットーを出しながら、一試合一試合、学びの姿勢で挑みます。
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著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

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