9月6日（日本時間7日）、世界最大級の格闘技団体・ONEチャンピオンシップ株式会社（以下、ONE）は米国コロラド州デンバーのボール・アリーナにて『ONE 168』を開催。本記事では、メインイベントで実施されるバンタム級ムエタイ世界タイトルマッチ、ジョナサン・ハガティー（英国／王者）vs.スーパーレック・キアトモー９（タイ／挑戦者）を必見の試合としてフィーチャーする。

スーパーレックはフライ級キックボクシング世界王者。今年1月の日本大会で武尊と対戦し、大激闘の末に判定で競り勝った。今回は階級を上げて、ムエタイの王座獲得に挑む。

対するハガティーはONEバンタム級キック＆ムエタイの同時2冠王者。今回のムエタイ王座は2023年4月のタイトル戦で1RKO勝ちで、当時絶対王者と言われたノンオーから奪ったもの。今年2月にはフェリペ・ロボをKOで下し初防衛に成功した。

両者はONEチャンピオンシップ参戦以前の2018年に英国で対戦しており、その時はスーパーレックがカットを奪ってフィニッシュ勝利。しかしこのストップによる決着に納得いかなかった観客からブーイングが上がったという。

現在12連勝と盤石の強さを誇るスーパーレックが、こちらも7連勝と波に乗るハガティーのベルトを狙う一戦。この戦いの見所ポイントがどちらが先に自分の展開を作り出すか。

スーパーレックは激闘となったロッタン戦でも、早い段階でペースを奪いに行くことで、ロッタンとの主導権争いを掴み勝利。パンチ、蹴り、ヒザ、ヒジとあらゆる武器において、その引き出しの多さと流れるようなコンビネーションが最大限に出る形となれば、流石のハガティーでもスーパレックには太刀打ちできないだろう。
その一方でハガティの勝機はパンチ。ハガティはバンタムに階級を上げることで、攻撃の際の瞬発力や爆発力が格段に上がり、過去3試合は全てパンチによるKO勝利だ。

スーパーレックは今回の試合をフィニッシュによる完全決着を望んでいるが、もしそのチャンスを掴むために、リスキーな動きをしてしまったら、優勢な試合展開であっても、ハガティーの一発逆転KOでのされるかもしれない。

勝利の女神が微笑むのは、スーパーレックか、ハガティーか。