ツアー4戦目の18歳、村田歩香が首位発進
村田 歩香 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
(天候:曇り時々雨 気温:27.7℃ 風速:0.5m/s)《グリーン=スティンプ:8 3/4フィート コンパクション:19.5mm》
昨年のプロテストに合格した96期生の村田歩香が、ツアーデビュー4戦目ながらもいきなり首位に躍り出た。これまでJLPGAツアーには3戦出場しているが、予選を通過していないどころか、ベストスコアが73とポテンシャルを発揮できていなかった。それがこの日は5バーディー、ノーボギーの67と完ぺきなゴルフを見せたから驚きだ。
大変身の理由を本人は次のように分析する。「これまではショットをピン奥につけることが多かったんです。そこから3パットしてボギーというパターンにはまってしまって…」。ピンの奥につけると、どうしても下りのパッティングが残るため、2パットに抑えるのが難しくなる。そこで今回、村田がとった作戦が『とにかく手前から行こう』だった。
その作戦は見事に的中する。奪った5つのバーディーの多くはピンの手前につけたものだ。その他のホールでもたとえグリーンまで届かなくてもいいと徹底して手前から攻めた結果、大きなピンチもなく、ノーボギーでホールアウトできた。もちろん、距離感が合わなければいくらピンの手前を狙っても、そこへボールを落とすことはできない。実は先週から新アイアン(ミズノJPX925ホットメタル)を使い始めているという。来月発売予定だが、契約プロの為ひと足早く使うことができたのは幸運だった。
「以前使っていたタイプよりもソールが厚く、ボールが上がりやすいのが特徴です」。サイドスピンもかかりにくく、やさしさを感じるため、積極的にピン方向を狙えただけでなく、距離感も合ったという。
村田 歩香 【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
そのためにもまずはじっくりと、国内で地力をつけたいところだが、村田に焦りはない。「今週の目標は予選通過でしたが、ここまで来たら優勝を狙って頑張りたいです」という思いがある反面、「優勝を意識せず、いつも通りのプレーができたらなと思います」と足元をしっかり見つめている。
今季はステップ・アップ・ツアーがメインであるものの、せっかくJLPGAツアーに出場したからには、経験値をしっかり上げたい気持ちは強い。台風10号が明日以降のラウンドにどのような影響を与えるか分からないが、せっかくの優勝争いを無駄にするつもりはなく、しっかりと今後につながる何かをつかみ取りにいく。(山西 英希)
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