セレッソ大阪【J1リーグ第28節 C大阪vs.横浜FM】"新"国立で初のリーグ戦。今こそチームとしての結束を図り、7試合ぶりの勝利を目指す

セレッソ大阪
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【CEREZO OSAKA】

前節の京都サンガF.C.戦から中6日。セレッソ大阪は、横浜F・マリノスとの明治安田J1リーグ第28節に臨む。舞台は国立競技場。セレッソにとって新しい国立でJ1リーグ戦を戦うのは初めてであり、試合を行うのは2022シーズンのJリーグYBCルヴァンカップ決勝以来。リーグ戦6試合未勝利の流れを断ち切る一勝を、"新"国立で掴みたい。

FC町田ゼルビア戦、サンフレッチェ広島戦と、リーグ再開後の2試合を無得点で終え、攻撃に重点を置いて臨んだ前節は、今季最多タイの3得点という結果で示した一方、小菊監督体制下では最多となる5失点を喫して敗れた。試合翌日、「ボール支配率(65%)であれだけ上回りながら5失点したということは、自分たちがいかにボールの失い方が悪かったか、守備のセキュリティーで課題があったか、ということ。自分たちの現状、課題を知って、次節に向けて改善していきたい」と指揮官は振り返った。前半の3失点はベンチで見ていた西尾隆矢も、「誰かがやってくれる、誰かがカバーしてくれる、という気持ちが少なからずあったと思う。そういう細かいところが積み重なって、あのような負け(5失点)につながったと思う」と分析し、「声がけなど些細な部分で解決できるところはある。CBというポジションとしてもコーチングは大事だし、副キャプテンという役割も与えてもらっている以上、責任を持ってチームを勝利に導く言動や行動をしていきたい。今まで、キヨくん(清武弘嗣)というキャプテンから色んなことを学ばせてもらった。そのキヨくんが(期限付き)移籍して、そういう選手に代わる選手が求められている。自分も年齢に関係なく、セレッソの先頭に立つ自覚を持って、リーダーシップを取って、勝利に導きたい」と決意を新たにした。最終ラインの統率も含め、西尾のリーダーシップにかかる期待は大きい。もちろん、彼一人で守れる問題ではない。スピードがあり、突破力に長けた横浜FMの両ウィングと対峙するサイドバックの対応力、さらには攻守の切り替えやセカンドボールのバトルで後手を踏まないことも重要で、前節からの改善が求められる。

【CEREZO OSAKA】

横浜FMは直近のリーグ戦5試合で4勝1敗。波に乗り切れなかったシーズン序盤から中盤の低迷を脱し、ここに来て息を吹き返してきた。第24節から指揮を執るジョン ハッチンソン監督の下、持ち前の“アタッキングフットボール”が完全復活した印象で、前からのプレスは迫力を増し、アンデルソン ロペス、エウベル、ヤン マテウスの強力3トップも生き生きとプレーしている。さらに、トップ下に入る西村拓真が絶好調。この夏、古巣に戻ってきた“新戦力”は、前節の川崎フロンターレ戦でも先制点となるPK奪取に加え、自らのミドルシュートで2点目を挙げて3-1の勝利に貢献。21日に行われた天皇杯のラウンド16でも、1-2で迎えた後半アディショナルタイムに1得点1アシストの活躍でチームを準々決勝進出に導いた。1トップのロペスとの連係も日に日に高まっており、セレッソとしては彼をどう抑えるかもカギになる。一方で、どの試合でも失点していることも事実であり、相手に与えるチャンスも多い。「守ることだけを考えるのではなく、自分たちの強みである攻撃を出していくことも意識したい」とヴィトール ブエノも話すように、セレッソとしても付け入るスキは十分にある。前節は試合の入りでの意思統一も課題となったが、攻撃力のある横浜FMに対し、ミドルプレスで中を閉じつつ、奪ったボールは相手のハイラインの背後を狙う堅守速攻も選択肢の一つ。ボール保持に力を入れている今季だが、今節の入りに関しては、真っ向勝負を挑む選択肢とともに、現実的な戦い方も視野に入れたい。

【CEREZO OSAKA】

7月以降、公式戦での勝利がなく、リーグ戦においても上位との差が開き、下位の足音も近づいてきた現在。何としても、ここで歯止めをかけたい。「勝てていないことは事実だけど、違う方向を向いている選手はいない」とは、試合当日が31歳の誕生日となる為田大貴。相手は強力だが、今こそチームとしての結束を図る時。前節の敗戦からのリバウンドメンタリティーを発揮し、国立に集うサポーターとともに、勝利の喜びを分かち合いたい。
(文=小田尚史)
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