【KMSKデインズ】ベルギー2部リーグ 2024-25シーズン開幕特別企画 〜ベルギー2部チーム紹介〜

KMSKデインズ
チーム・協会
近年多くの日本人選手が所属し、日本でも注目されているベルギーリーグ。2024-25シーズンは1部に5クラブ合計14選手、2部に4クラブ合計4選手が所属しています。(2024年8月13日時点)

今季のベルギー1部は、5大リーグより一足先に7月26日に開幕。2022年2月よりACA Football Partnersがオーナーを務めるKMSKデインズが所属するベルギー2部リーグ(チャレンジャープロリーグ)は8月16日に開幕予定となります。今回はKMSKデインズの試合日程、及び対戦相手となるベルギー2部に今年から新しく所属する4チームについてご紹介します。

サッカー強豪国ベルギーの国内リーグということで、ここで活躍をした選手がベルギー1部や他のリーグへステップアップしていく事例は多数。日本人選手が所属するチームもありますので、ぜひご注目ください!
KMSKデインズ 2024-25シーズン試合日程 現地時間表記、アウェイ=A、ホーム=H
8月16日(金):RSCAフューチャーズ(アンデルレヒト2ndチーム)(A)※FW後藤啓介選手所属
8月25日(日):ズルテ・ワレヘム(H)
9月1日(日):リールセSK(A)
9月15日(日):RAALラロビエール(H)
9月20日-22日(未定):クラブNXT(クラブブルージュ2ndチーム)(H)
9月27日-29日(未定):KSCロケレン・テンス(A)
10月4日-6日(未定):パトロ・アイスデン(A)
10月18日-20日(未定):ヨング・ヘンク(KRCヘンク2ndチーム)(H)※DF吉永夢希選手所属
10月25日-27日(未定):RWDモレンベーク(A)※MF安部柊斗選手所属
11月1日-3日(未定):ベフェレンSK(H)※U19日本代表FW道脇豊選手所属
11月8日-10日(未定):ロンメルSK(A)
11月22日-24日(未定):フラン・ボラン(H)
11月29日-12月1日(未定):FCリエージュ(A)
12月6日-8日(未定):RFCセラン(H)
12月13日-15日(未定):KASオイペン(A)
12月20日-22日(未定):RCSAフューチャーズ(アンデルレヒト2ndチーム)(H)
1月10日-12日(未定):クラブNXT(クラブブルージュ2ndチーム)(A)
1月17日-19日(未定):ロンメルSK(H)
1月24日-26日(未定):ベフェレンSK(A)
2月1日-3日(未定):KSCロケレン・テンス(H)
2月7日-9日(未定):ズルテ・ワレヘム(A)
2月14日-16日(未定):パトロ・アイスデン(H)
2月21日-23日(未定):RFCセラン(A)
3月1日-3日(未定):RWDモレンベーク(H)
3月7日-9日(未定):ヨング・ヘンク(KRCヘンク2ndチーム)(A)
3月14日-16日(未定):KASオイペン(H)
3月28日-30日(未定):フラン・ボラン(A)
4月4日-6日(未定):リールセSK(H)
4月11日-13日(未定):RAALラロビエール(A)
4月18日-20日(未定):FCリエージュ(H)

【(C) KMSK Deinze HPより】

ベルギー2部新チーム紹介

KASオイペン
2023-24シーズン成績:1部16位(降格)
ホームスタジアム収容数:8,331席
チーム平均年齢:24.3歳
外国人:17名


1945年に2チームが統合する形で立ち上がったKASオイペン。ベルギーの中でも珍しいドイツ語圏をホームタウンとする。過去には2012-13シーズンに現アデレード・ユナイテッドFCのFW指宿洋史選手、2018-19シーズンに現京都サンガFCのFW豊川雄太選手が所属した。他にも、豊川選手在籍時には元フランス代表でチェルシーなどで活躍したMFクロード・マケレレが指揮を取っていた。

長い歴史の中で財政難に常に見舞われながら2-4部を行ったり来たりしてきたクラブは2002-03シーズンに2部で好成績を残し1部昇格まであと一歩のところまでいくが、その後は成績が振るわない。2008年の冬に2部で最下位にいた頃、イタリア人オーナーがクラブを買収。イタリア人やスイス人の選手がたくさん加入し、2009-10シーズンには初の1部昇格。ドイツ語圏をホームタウンとするクラブとしてベルギー史上初の1部チームとなった。

このタイミングで1部のプロライセンスの取得などを目的に完全なプロ化を求められたクラブはスタジアムを再建。その後2012年にはパリ・サンジェルマンも所有するカタール王族系のアスパイア・ゾーン財団によって買収され、同組織が運営するエリート養成アスパイア・アカデミーの卒業生のヨーロッパでの出発クラブとして位置付けられた。

2017-18シーズンには2部降格の危機に瀕するも、最終戦でハットトリックをあげた豊川選手のおかげで得失点差で上回り奇跡の残留。この試合は「ケールウェグの奇跡」としてベルギー内でもよく知られている。しかし、2016-17シーズン以降8シーズンに渡って1部に所属していたチームは2023-24シーズン成績が振るわず、無念の降格となった。
RWDモレンベーク
2023-24シーズン成績:1部15位(降格)
2022-23シーズンデインズとの戦績:なし
ホームスタジアム収容人数:11,000名
チーム平均年齢:23.4歳
外国人:12名


ブリュッセル西北部のシント=ヤンス=モレンベークを本拠地とするクラブで、モロッコ系ムスリムが多く住む地域として知られる。2002年に解散した同名のクラブであるRWDモレンベークの再興を目指す有志のメンバーで2015年に4部リーグからスタートした。その後順調に昇格を繰り返し、2018-19シーズンからは2部、2022-23シーズンには2部で優勝し1部へと昇格した。

2023-24シーズンからはアメリカ人実業家ジョン・テクストル氏が保有する「イーグル・フットボール・ホールディングス」の傘下となり、イングランド1部クリスタル・パレス、ブラジル1部ボタフォゴFR、フランス1部リヨンなどと同じMCOストラクチャーの中に位置付けられる。同クラブのアカデミーはベルギーでも屈指のものとして知られ、ベルギー代表アドナン・ヤヌザイ選手やミシー・バチュアイ選手などを輩出している。

同クラブはユニオン・サンジロワースと19世紀まで遡るライバル関係にある他、ホームタウンが3kmしか変わらないアンデルレヒトとも「ブリュッセルダービー」としてライバル関係にある。RWDモレンベークは4チームの合併を成り立ちとすることからも、ブリュッセル近郊全ての地域(特に移民系)から支持される点が、より狭い地域に根差すユニオン・サンジロワースやベルギー全土にファンベースを持つアンデルレヒトとの対比で語られることが多い。

また、2023-24シーズンからFC東京よりMF安部柊斗選手が所属することで日本でも知られる(安部選手は公式戦28試合出場1得点)。残念ながらチームの成績は振るわず1年で2部へ降格となった。1部所属時の主力のほとんどが放出となり、チームの作り直しを迫られる状況だ。

【(C) KMSK Deinze】

RAALラロビエール
2023-24シーズン成績:3部1位(昇格)
ホームスタジアム収容数:13,500席
チーム平均年齢:23.3歳
外国人:18名


ブリュッセルの南に位置するシャルルロワの近くのラロビエールを拠点とし、1919年に正式に立ち上がったクラブを源流とするRAALラロビエールは、2009年の破産後に消滅した「RAAL」というチームを復活させる目的で2017年に結成された。「Royal Louviere Athletic Association」を意味する前身のRAALは2003年には一度ベルギー国内のカップ戦を優勝し、UEFAカップに出場した歴史もある。また、2004年、2005年には8位、7位と1部リーグでも好成績を残したが、2006年以降最下位に位置した上で財政上の問題でクラブライセンスを剥奪され、3部に降格となった。その後1990年以降オーナーを続けていた人物が退任した後、多額の負債を抱えたクラブは立ち行かなくなり、2008-09シーズン限りで解散となった。

2017年のRAALラロビエール結成以降は下部リーグを舞台に戦っていたが、2023-24シーズンに3部で優勝し、今季から2部へ昇格となった。また、2024年3月よりクラブは8,050人収容の新スタジアム建設に取り掛かっており、陸上競技場を兼ねる現在のスタジアムの真横に2025年7月に完成する予定。代表選手としてはブルンジ代表のウインガーとルワンダ代表のミッドフィールダーが所属している。
KSCロケレン・テンス
2023-24シーズン成績:3部2位(昇格)
ホームスタジアム収容数:12,000席
チーム平均年齢:26.0歳
外国人:2名


同チームのホームタウンのロケレン市はヘントとアントワープの間に位置し、KMSKデインズと同じ東フランダース州に属する。源流となるKSCロケレン・イースト=フランデレンは過去に何回かUEFAカップに出場し、1981年には準々決勝に進出した。この年、クラブは国内リーグでも2位、国内カップ戦でも決勝まで進出したが、決勝でスタンダール・リエージュに敗れた。

2012年と2014年には国内カップ戦で優勝、2014年にはUEFAヨーロッパリーグに出場した。2019年シーズン、約25年ぶりに2部に降格した後、2020年4月に財政上の理由からクラブが解散、消滅した。その後、隣町のテムセに1945年から存在するKSVテムセと合併する形で現在のKSCロケレン・テムセとなった。2023-24シーズンに3部で2位となり、2部昇格を果たした。
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著者プロフィール

1926年に設立されたベルギープロリーグ2部所属の歴史あるサッカークラブ。ホームタウンであるデインズ市は約4万5千人の人口を抱え、東フランダース地域にある富裕層が多く住む地域として知られています。2019-20シーズンにベルギープロリーグ2部への昇格を果たし、2021-22シーズンは4位(8クラブ中)でシーズン終了と健闘しました。新スタジアム建設計画を発表するなど、急成長を遂げているクラブです。2022年2月よりACA Football Partnersがオーナーとなり、グローバルレベルでの業務提携も積極的に進めながら、ビジネス及びスポーツ面でのさらなる発展を目指します。

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