『スタッツで見るBリーグ』リバウンドを制する者はゲームを制すは本当か?
【(C) B.LEAGUE】
「リバウンドを制する者はゲームを制す」
漫画『スラムダンク』で赤木剛憲が桜木花道にかけた名セリフだが、NBAでも古くから語られてきた格言の一つでもある。この格言はBリーグにおいてもあてはまるのか、2つのアドバンススタッツを用いて検証していこう。
オフェンスリバウンド獲得率
計算式はこちら。
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ディフェンスリバウンド獲得率
まずは、オフェンスリバウンド獲得率ランキングから見ていこう(データは第25節終了時点。オフェンスリバウンド本数と順位、リーグ順位も併記)。
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続いて、ディフェンスリバウンド獲得率ランキング(データは第25節終了時点)。
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逆にディフェンススタッツがポジティブである1位のA東京に対して、ディフェンスリバウンド本数だけを見て、獲得できていないチームと考えるのは早計だろう。
注目チームは?
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オフェンスリバウンド獲得率が低いにもかかわらず、ディフェンスリバウンド獲得率が高い。オフェンスリバウンド獲得率が極端に低い理由については、オフェンスリバウンド機会が少ないことが考えられる(※2ポイント決定率がリーグで最も高く、ペイントエリアからの得点割合もリーグ有数の高さであるため、ゴール近くからイージーなシュートを決めていると推測)。
これは三河の試合を見るとわかりやすい。三河のオフェンスは5人全員が3ポイントライン以遠にポジショニングし、ゴールに近いペイントエリアを空ける5アウトという戦略を取っている。
本来リバウンドを得意とするビッグマンもゴールから遠い位置にいるため獲得しにくい。加えて、各選手がゴール付近で確実にシュートを決めているため、オフェンスリバウンドが発生しにくく、その結果オフェンスリバウンド獲得率が低くなっている。
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先に述べた三河とは獲得率が正反対になっている。オフェンスリバウンドに関しては、ORランキングリーグ7位のジョシュア・スミスと同13位のスコット・エサトンをはじめ、ランキング上位50傑に4名がランクインしているため、戦略的にも重要視していることがわかる。
ディフェンスリバウンドを見てみると、ディフェンスリバウンド機会がリーグで2番目に多いチームであることも一因と考えられる(※シュート単体で見ると外れやすい3ポイントを打たせるチームであり、その被決定率も低く、試合ペースも速い)。
個人的には、ゾーンディフェンスを多用するチームであることも獲得しづらくなっている一因であるように考えている(※ゾーンディフェンスは対人で守るマンツーマンよりもリバウンドを獲得しにくいと言われる)。
オフェンスリバウンドを制する者が、ゲームを制す⁉︎
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