前走阪神JF組が優位!? 桜花賞分析
【データ分析】
好走馬は前走1600m組が大半、中9~24週が好成績
■表1 【桜花賞の前走距離別成績(過去10年)】
前走1600m組の前走からの間隔別成績では、中4~8週と中9~24週から好走馬が出ているが、中9~24週の方が勝率・連対率・複勝率いずれも上回っている。2~3月の前哨戦を使った組よりも、前走が1月もしくはそれ以前で長く間隔を空けた馬が好成績をあげている。
キャリア3戦、なかでも前走阪神組に注目
■表2 【桜花賞のキャリア別成績(過去10年)】
他では4・5戦の馬が2勝ずつ。3着以内馬はすべて2~6戦の馬だった。
前走阪神JF1着からの直行は連対率100%
■表3 【桜花賞の前走着順別成績(過去10年)】
前走1着馬の前走レースを見ていくと、阪神JF組は21年ソダシ、昨年のリバティアイランドが勝利し、14年レッドリヴェール2着で連対率100%。これら阪神JF1着からの直行組は信頼度が高い。他ではチューリップ賞組がG3時は複勝率75.0%と高かったものの、G2に昇格した18年以降は2着1回のみ。クイーンC・フェアリーS勝ち馬はそれぞれ3着1回のみ。フィリーズR勝ち馬に至っては11頭すべて4着以下に敗れている。
前走G1からの継続騎乗馬が買い
■表4 【桜花賞の継続騎乗or乗り替わりの成績比較(過去10年)】
前走G3組の3勝はいずれもG3時のチューリップ賞組、オープン特別組は20年デアリングタクト(前走エルフィンS)が勝利している。
【結論】
前走阪神JF1着から直行のアスコリピチェーノを信頼
■表5 【今年の桜花賞の注目馬】
桜花賞の注目馬は表5のとおり。
阪神JFから直行となるアスコリピチェーノを素直に信頼したい。阪神JFの勝ち時計は過去10年で最速、レベルが高いレースだった。表3で示したように阪神JF勝ちからの直行は連対率100%と崩れていない。キャリア3戦で前走阪神も強調材料で、前走から継続で北村宏司騎手が騎乗予定。死角らしい死角は見当たらず、最も勝利に近い存在とみる。
相手筆頭は阪神JFでアスコリピチェーノにクビ差まで迫ったステレンボッシュだが、今回はルメール騎手からの乗り替わりが不安材料。能力的には阪神JF上位2頭による再度のワンツーがあっておかしくない。
穴候補としては前走チューリップ賞組のセキトバイーストとハワイアンティアレの2頭を挙げておきたい。セキトバイーストの前走は前半1000m57秒7のハイペースで逃げて2着。逃げ馬有利の馬場状態ならばチャンスだ。ハワイアンティアレはキャリア3戦で前走阪神組と表2で示した好走パターンに合っており、狙って面白い一頭だ。
ライタープロフィール
ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
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