【JMCシリーズ】ふくい桜マラソン展望:JMCシリーズⅣ開幕! G3に指定された福井初のフルマラソン大会

日本陸上競技連盟
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ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズⅢのチャンピオンは、男子が小山直城(Honda)、女子は前田穂南(天満屋)に決定し、3月25日のJMCアワードにて表彰式が行われた。
前田はMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)ファイナルチャレンジ大会に指定されていた「第43回大阪国際女子マラソン」で、2時間18分59秒と19年ぶりに日本記録を更新し、パリオリンピックのマラソン女子日本代表に内定した。

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そして早くも、次なるJMCシリーズⅣがスタートする。シリーズⅣチャンピオンは25年9月開催予定の東京2025世界選手権のマラソン日本代表に内定することが決定しており、25年東京へ向けた代表権争いも始まる。

シリーズⅣ初戦となる「ふくい桜マラソン2024」は、今大会が第1回大会となる新しい大規模都市型マラソン大会。JMCシリーズⅣ期間内のグレード3(G3)大会に指定されており、3月31日(日)、福井駅前をスタートする日本陸連公認マラソンコースで開催される。

ふくい桜マラソンは、パリオリンピックの男子マラソン代表に内定した大迫傑(Nike)がプロデューサーを務めており、「福井から世界を目指す」ランナーを輩出することをコンセプトにしたマラソン大会。フルマラソンのほか、選手育成プロジェクトとして5km「The Fst」の部なども実施される。
47都道府県で唯一フルマラソン大会がなかった福井県が、北陸新幹線の福井・敦賀延伸に合わせて開催する新世代のマラソン大会だ。

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男子は北陸出身選手やウルトラマラソン世界チャンピオンらがエントリー

大会コンセプトの一つ“次世代トップランナーの育成”に向け、今大会は若手マラソンランナーの挑戦を応援する『サブ10(2時間10分切り)チャレンジ部門(男子)』と『サブ35(2時間35分切り)チャレンジ部門(女子)』が実施される。
男子の『サブ10チャレンジ部門』には、北陸・石川県出身の福村拳太(砂山商事)らがエントリーした。福村は遊学館高(石川)から東海大へ進学し、1年時の箱根駅伝で6区区間8位。卒業後は実業団を経て、21年からプロマラソンランナーとして活動している。昨年は大阪マラソンで自己ベストの2時間13分01秒をマークし、10月の金沢マラソンでは男子初の連覇を達成した。北陸出身ランナーとして、サブテンにチャレンジする。

22年ドイツで開催されたIAU100km世界選手権で優勝した岡山春紀(コモディイイダ)もフルマラソンでの2時間10分切りを目指す。フルマラソンの自己ベストは21年びわ湖毎日マラソンでマークした2時間14分31秒。昨年フルマラソンのシーズンベストは2時間27分42秒だったが、江戸川河川敷を走る柴又100Kで連覇を達成するなど、ウルトラマラソンで結果を残す。

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そして初マラソンに挑むのが、駒澤大出身の物江雄利(Kao)だ。昨年2月にハーフマラソンで自己ベストの1時間1分45秒をマーク。実業団選手権では1500mにも出場しており、スピードを武器に2時間10分切りを目指す。

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ほか、新電元工業所属の坪井響己や東洋大3年の増田涼太らがエントリーした。新電元工業の坪井は22年長野マラソンで2時間19分49秒をマーク。今年2月の青梅マラソン30kmでも1時間35分41秒と好走している。また、東洋大の増田は昨年の北海道マラソンで2時間52分8秒、11月のハーフマラソンで1時間4分50秒をマークしている。

JMCシリーズで実績ある女子選手もエントリー

女子の『サブ35チャレンジ部門』には、JMCシリーズⅡでランキング10位に入った山口遥(AC・KITA)らがエントリーしている。
山口は大学卒業後、フルマラソン60回を超える出場経験を持つベテランランナー。20年大阪国際女子マラソンで自己ベストの2時間26分35秒をマークし、22年北海道マラソンは2時間29分52秒で優勝してMGC出場権を獲得した。その北海道マラソン以降、2時間35分切りを残せていないため、今大会は2年ぶりのサブ35にチャレンジする。

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JMCシリーズⅡでランキング13位に入った(岩谷産業)もシリーズⅣ初戦にエントリーした。青木は駅伝強豪の立命館宇治高(京都)から立命館大へ進学し、岩谷産業で実業団8年目に入るランナー。昨年の大阪マラソンで自己ベストの2時間30分01秒をマークし、今年1月の大阪国際マラソンでも2時間32分06秒とサブ35で走っている。自己記録の更新を狙っていきたい。

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また、地元・福井県出身の矢尾桃子(福井陸協/清川メッキ工業)も出走予定だ。北陸高(福井)から関西外大へ進学。大学4年にネクストヒロイン選手として出場した大阪国際女子マラソンで自己ベスト2時間34分48秒をマークした。卒業後は地元の清川メッキ工業に就職し、市民ランナーとして競技活動も継続している。

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このほか、今年2月の全日本実業団ハーフマラソンで初ハーフマラソンに挑戦し、1時間15分03秒をマークした安なつ美(エディオン)が初マラソンにチャレンジする。

また、大会プロデューサーの大迫傑が主宰する「The Fst」と連携した選手育成プロジェクト「福井のジュニアアスリート育成事業~FUKUI The Fst PROJECT~」として設けられた『「The Fst」ナショナルレコードチャレンジ部門』5kmも実施され、男子は20年日本選手権5000mで7位入賞した梶原有高や今年1月のニューイヤー駅伝で1区を走った松村陣之助(共にコモディイイダ)、福井県出身の川口慧(コニカミノルタ)らがエントリー。

女子は昨年末の日本選手権10000mで7位入賞した菅田雅香や昨年の全日本実業団対抗女子駅伝で4区を担った小坂井智絵(共に日本郵政グループ)、2月の大阪マラソンで初マラソンに挑み、2時間25分44秒で日本人トップとなった川村楓(岩谷産業)らがエントリーしている。

JMCシリーズⅣ初戦となる「ふくい桜マラソン2024」は、3月31日(日)8時30分に号砲。桜の開花とともに、福井の街をランナーが駆け抜ける。
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