春の中距離決戦・大阪杯を分析する
【Photo by JRA】
穴馬にもチャンスあり
■表1 【人気別成績】
キャリア13~15戦の5歳馬に注目
■表2 【年齢別成績】
前走G2組の好走多数
■表3 【前走クラス別成績】
前走国内G1組は好走した4頭すべて芝2000mのG1で既に馬券に絡んだ実績を持っていた。また海外G1組のジャックドールも加えた5頭は、本競走で2番人気以内に支持されていたことも共通点として挙げられる。そしてG3組は無傷の5連勝中だったレイパパレ(2021年1着)と、近5走で4勝を挙げていたアリーヴォ(2022年3着)の2頭。かなりの勢いがないかぎり勝負には絡めない。
G2組なら前走上位人気のG1連対実績馬
■表4 【前走金鯱賞、中山記念、京都記念からの好走馬】
前走「先行」が有力
■表5 【前走脚質別成績(前走国内のみ)】
最後に、前走海外組を除いた前走脚質別の成績もみておきたい(脚質はTARGET frontier JVによる分類)。表にある通り、前走で「先行」していた馬が5勝を挙げ、勝率15.6%・複勝率28.1%。そして前走「後方」は1勝止まりながら、連対率は「先行」(21.9%)を上回る25.0%を記録している。前走「逃げ」は2019年キセキによる2着1回のみ。そして意外にも前走で「中団」だった馬からは連対馬が出ていない。
【結論】
5歳のジオグリフ、プラダリアに一発を期待
また、ジオグリフは2022年の皐月賞馬で表4のG1連対実績の条件を満たし、加えてこのレースでは芝中距離のG1連対実績馬が中位人気で多く好走していることも強調材料になる(表1本文)。一方のプラダリアはG1では日本ダービー5着が最高だが、こちらは大阪杯で好走が多い父サンデーサイレンス系(7年で6勝)ディープインパクト、そして関西馬(同7勝)という点が評価できる。
4歳勢では、前走G1(有馬記念6着)で今回2番人気以内(表3本文)が予想されるタスティエーラ、そして前走中山記念で1番人気(4着)だったソールオリエンスと、昨年のクラシックを沸かせた2頭が有力候補になる。この2頭の比較では、前走「中団」で父ノーザンダンサー系サトノクラウンのタスティエーラよりは、前走「後方」で父サンデーサイレンス系キタサンブラックのソールオリエンスを上位にとりたい。もう1頭加えるならG3組で3連勝中、前走・愛知杯がTARGET frontier JVによる分類では「先行」になるミッキーゴージャスの名前を挙げたい(表3本文、表5)。
ライタープロフィール
浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。
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