第2ラウンド終了! 第44回クィーンシリキットカップアジア太平洋女子招待ゴルフチーム選手権

日本ゴルフ協会(JGA)
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【この日安定感あふれるプレーでチームを牽引した飯島早織(ルネサンス高3年)】

日本チームは通算7オーバーで首位のオーストラリアと5打差の3位に浮上

2024年度(第44回)クィーンシリキットカップアジア太平洋女子招待ゴルフチーム選手権は21日、ニュージーランドのClearwater GCで第2ラウンドを行った。この日は1番ホールからのティーオフとなった日本チーム。第1ラウンドで首位タイと好プレーを見せた国際競技初出場の藤本愛菜(沖学園高2年)はボギースタートと出だしでつまずき、4オーバーパー76で不採用スコアに終わった。しかし、チーム最年長の飯島早織(ルネサンス高3年)が重い雰囲気を一掃するプレーを見せて、チームを鼓舞する。前半をスコアカード通りのプレーで終えると、14番(パー5)でボギーを叩いたもののバウンスバックを決め、17番でもバーディを奪取。飯島は安定感あふれるプレーで2バーディ・1ボギーの71をマーク。コンディションに不安を抱える新地真美夏(共立女子第二高1年)もボギー先行の苦しい流れをこらえ、1オーバーパー73と持ち前の粘りのプレーで貢献。日本チームは、この日イーブンパーにスコアをまとめ、通算7オーバーパーでホールアウト。首位のオーストラリアに5打差、2位の韓国とは2打差の3位に順位を上げて、明日のムービングデーを迎える。アジアパシフィック女子アマチュア選手権チャンピオンのChun-Wei Wuを擁して首位スタートのチャイニーズタイペイは、この日エースのWeiが8オーバーパーの大乱調で不採用スコアに終わり、チームスコアを5つ落とし、通算8オーバーパーの4位に後退した。

昨日より風も弱まり、ホールロケーションも攻めやすい位置となった第2ラウンド。日本チームは、イーブンパーにスコアをまとめて、順位を3位に上げた。チーム浮上に貢献したのは、エースの飯島早織。第1ラウンドを終えたあとは、たくさんバーディを獲りたいと話していたが、スタート前に目標をパープレーに据えて、自身のプラン通りにプレーを進めていく。「ボギーを打っても焦らずに、チャンスが来るのを待って、無理な攻め方をしないで。どうしたらパーセーブできるかを考えていた」と13番までパーを重ねた。14番(パー5)でボギーが先行するも焦らずにバウンスバックすると、17番でこの日2つ目のバーディを決める。飯島は2バーディ・1ボギーの71とチームに落ち着きをもたらすプレーで、チームの精神的な支柱の役割を果たした。「昨日決められなかったパッティングは、前半こそ強めに狙っていましたが、後半にタッチを合わせることに重点を置いて良くなってきました」と、高速グリーンへの対応にも手応えを掴んでいる。「第3ラウンドも攻め方は今日と変えずに、しっかりとリスクを避けたいと思います。ビッグスコアを求めて大怪我をするよりは、しっかりと積み重ねていきたい」と、先をいくオーストラリアと韓国を見据えつつ、日本チームの強さを信じて明日のプレーに臨む。

踵の怪我が心配される新地は、「前半は感じませんでしたが、後半に痛みが出ました」と話すが、「でも、昨日に比べればプレーへの影響は少なかったと思います。球に勢いが無いような感覚もありますが、それにもなれてきているので、最後まで頑張れています」と、力強く語った。この日は、3番でボギーが先行。6番でバーディを取り返すが、直後にボギーと前半は1つスコアを落とした。しかし、「前半はボギーが先行してしまいましたが、プレーしている間、昨日よりもすごく良くなったという実感があって。取り返すことができて冷静にプレーすることができました」と自信を持って迎えた後半は1バーディ・1ボギーのパープレーでしのぎきり、この日2バーディ・3ボギーの1オーバーパー73でチームに貢献した。体調面でも万全とは言えない新地を支えたのは、チームへの思い。「ボギーを打った時に、またボギーが出るんじゃないかという思いもよぎりましたが、ネガティブな思考はやめようと。チームのための一打を打とうと思って頑張って。今日はポジティブな思考でラウンドしました」と、胸をなでおろす。首位のオーストラリアとは5打差の逆転圏内で迎えるムービングデーも「一人で差を縮めようとか、ビッグスコアを出そうとはしないで。チームメイトの実力があるので、まずは自分のプレーをすることに集中したい」とメンバーへの信頼にゆるぎはない。「残り2日間、自分が貢献できる日もあれば、昨日のようなこともありましれませんが、最後まで諦めずにプレーしたいと思います。5打差は気にしていないし、良い方向に向かっている感じがします。自分は、いつもどおりのプレーを」と、自分にできることを最後までやりきるという強い意志を持って、36ホールを戦い抜く決意を見せた。

個人戦首位タイからのスタートとなった藤本愛菜の第2ラウンドは、バンカーショットのミスからボギー発進と出鼻をくじかれてしまった。「ショットの調子が悪かった」と改造中のスウィングが定まりきっていない影響もあったのか4番(パー3)でボギー。6番でこの日唯一のバーディを奪ってみせたが、後半11番でボギー、14番(パー5)ではダブルボギーを喫し、1バーディ・3ボギー・1ダブルボギーの76と4つスコアを落としてチームに貢献することができなかった。「ショットが悪いなりには耐えることができたと思います。正直、80ストロークぐらい叩いてしまっている気分でしたが、4オーバーパーでホッとしました」と、最後まで自分のプレーを貫き通すことができた。不採用スコアになってしまったが、「このメンバーであれば、それは気にしていません。トップとの5打差も縮めることができるし、逆転もできると思います。明日も楽しみながら精一杯頑張って、優勝を目指します」メンバーをリスペクトする気持ちを胸に、明日の奮闘を誓った。
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著者プロフィール

(公財)日本ゴルフ協会(JGA:JAPAN GOLF ASSOCIATION)は1924(大正13)年10月、神戸・根岸・東京・鳴尾・舞子・程ヶ谷・甲南の全国7クラブの代表により、創設された我が国のゴルフ界を代表する団体です。ゴルフ精神の正しい順守、ナショナルハンディキャップ制度の実施、公式競技の開催、ゴルフ・ルールとエチケットマナーの正しい普及などに努め、ゴルフの健全な発展と普及を図り社会に貢献して参ります。

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