欧州目指すバレンシアとヘタフェが勝ち点2差で激突。ボルダラス監督はメスタージャへ初凱旋

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バレンシアとヘタフェは近年、共に似たような目標を掲げ、インテンシティーの高いフットボールで熾烈な肉弾戦を繰り広げてきた。両クラブの監督としてその激戦を演出してきたホセ・ボルダラス監督は、今回の対戦における主役の一人だ。

バレンシア州アリカンテ出身のボルダラスは、近年のスペインフットボール界において最も多くの議論を巻き起こしてきた監督の一人だ。キャリアの大半をセミプロクラブで過ごした後、初めて日の目を見たのはアラベスをラリーガ EA SPORTS 昇格に導いた2016年。アラベスでの続投は叶わなかったものの、ほどなくラリーガ HYPERMOTION に降格したばかりのヘタフェから声がかかり、蜜月の関係が始まった。

初めてヘタフェを率いた2016〜21年の間にはラリーガ EA SPORTS 昇格やヨーロッパリーグ出場権の獲得、アヤックスなどを撃破したヨーロッパでの快進撃など、多くの成功を掴んだ。それらの功績を置き土産に、バレンシアと契約したのは2021年。チームをコパデルレイ決勝に導き、ラリーガ EA SPORTS でも上々の成績を残したものの、クラブから翌シーズンの指揮を任されることはなかった。

2023年の4月には、奇しくもバレンシアと共に残留の危機に瀕していたヘタフェから再び声がかかる。キケ・サンチェス・フローレス前監督の後任として古巣に復帰したボルダラスは困難なミッションと見られていた残留を成し遂げ、2025年まで契約を延長することになった。

初めてヘタフェを率いた2016/17シーズン、ボルダラスはプレーオフを制してラリーガ EA SPORTS 昇格を成し遂げた 【(C)LaLiga】

バレンシアではコパデルレイ準優勝などの結果を出すも、1シーズンで解任されている 【(C)LaLiga】

3月10日に行われるバレンシア対ヘタフェで、ボルダラスはバレンシアを去って以来、初めてメスタージャを訪れる。共に残留争いに苦しんだ昨季とは違い、現在へタフェは勝ち点35で11位、バレンシアは同37で9位と、共にヨーロッパ行きを狙える位置につけている。現在5位のアスレティック・クルブがコパデルレイで優勝し、かつラリーガ EA SPORTS でも6位以内に入ればヨーロッパ行きの可能性は7位まで広がる。

今季第16節の対戦は87分にマヨラルが決勝点を挙げ、ヘタフェが1ー0で制している。この試合では3人の退場者が出ていることからも、両者が対戦するごとに激しい肉弾戦を繰り広げていることが分かるだろう。

今回の対戦を前に、バレンシアは前節レアル・マドリー戦で膝の大怪我に見舞われたムクタル・ディアカビが離脱。ヘタフェもここまで15ゴールを記録してきた得点源のボルハ・マヨラルを怪我で失った上、今節はメイソン・グリーンウッドも出場停止となる。

昨年12月、ヘタフェホームの対戦はマヨラルの決勝点によりヘタフェが1ー0で勝利。今回はそのマヨラルが欠場する 【(C)LaLiga】

ディアカビはレアル・マドリー戦で膝に大怪我を負い、長期離脱を強いられることに 【(C)LaLiga】

ボルダラスの他にも、ヘタフェには元バレンシアの選手がいる。ネマニャ・マクシモビッチは2018年にメスタージャからコリセウムへと移り、欠かせない選手となった一人だ。オマール・アルデレテも2021/22シーズンにバレンシアでプレーしている。1月に加入したヘスス・サンティアゴ、イライシュ・モリバもそうだ。

バレンシア側にも同様の選手は多い。ウーゴ・ドゥロはその一人だ。今季11ゴールを挙げているストライカーはヘタフェの下部組織出身で、ラリーガ EA SPORTS デビューもヘタフェで果たしている。バレンシアのディミトリ・フォルキエも2018/19シーズンにヘタフェでプレーした経験を持つ。

彼らの存在がメスタージャでの一戦を盛り上げるスパイスとなることは間違いない。そうでなくとも、両者は激しい肉弾戦を繰り広げることが常。勝ち点3の先にヨーロッパ行きがかかっているのなら尚更だ。

マクシモビッチは2017/18シーズンにバレンシアでプレー。翌シーズンにヘタフェへ移籍し、不可欠な存在となった 【(C)LaLiga】

5歳でヘタフェの下部組織に入団したドゥロは、2021年からバレンシアでプレー。今季は前節レアル・マドリー戦で自己最多を更新する11ゴール目を記録した 【(C)LaLiga】

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