いよいよ久保が合流間近。レアル・ソシエダとジローナの死闘は痛み分け

レアル・ソシエダ
チーム・協会

【©︎RealSociedad】

戦術と戦術がぶつかるパルティダッソ

 ラ・リーガ第23節、ラ・レアル(レアル・ソシエダの愛称)は今季首位争いを繰り広げるジローナと対戦した。超攻撃的な戦術を好むミチェル監督率いるジローナはここまで52得点とラ・リーガ最多得点を記録している。前回の対戦で開幕ゴールを決めた久保と14得点で得点王争いで2位につけるドフビクが不在の一戦。両監督の戦術と総合力が試される。

 開始早々、時計の表示が1分にも満たないところで、先発復帰したオドリオソラが負傷してしまう。クリア後の着地の際に足のつきどころが悪く、苦悶の表情を浮かべる。なんとかプレーを続けようと選手本人は脚の具合を確かめるが、イマノル監督は交代を選択。アランブルをピッチに送り出す。両チーム球際での激しいプレーが続く中、最初の決定機を迎えたのはジローナ。14分、ウクライナ代表のツィガンコフのFK。ゴールポストギリギリのシュートはレミロが横っ飛びでセーブした。

 24分にはジローナが先制のチャンス。左サイドを抜け出し、再三の左サイドからの崩しに最後はヤンヘル・エレラがダイビングヘッド。盛り上がるスタジアムを尻目にヒル・マンサーノ主審はVARスタッフとやりとり。このゴールの起点となった数十秒前のプレーのオフサイドを指摘し、ジローナの得点を無効とした。この後、31分にはアンドレ・シルバの技ありのミドルシュートのこぼれ球をオヤルサバルが詰めてネットを揺らすがこちらもオフサイドの判定。攻守が目まぐるしく替わる展開が続いた前半は両者無得点で後半へと折り返した。

シェラルド・ベッカーは右脚ハムストリングを負傷 【©︎RealSociedad】

 後半、先に好機を掴んだのはラ・レアル。49分、スビメンディが中央突破し、最後はアンドレ・シルバのミドルシュート。続く50分、右サイドで先発したベッカーが滑り込みながらシュートを放つと直後に座り込み、ベンチに向かって交代を要求。イマノル監督はまたしても交代枠の使用を余儀なくされる。それでも交代出場したバレネチェアが前線で持ち味の鋭いドリブルを見せ、チームを牽引する。両チーム絶好機を迎えるがそれぞれの守護神がこれを許さない。

 後半2度足を滑らせ脚を押さえていたブライス・メンデスがピッチを去り、90分にはGKと交錯したオヤルサバルが左膝を押さえ立ち上がれなくなる事態となり、すでに交代枠を使い切っていたラ・レアルはアディショナルタイムを数的不利で戦わざるを得なくなった。涙を流しピッチを後にする主将。終盤のジローナの猛攻を凌ぎ切ったラ・レアルは難敵を相手に勝ち点1を獲得した。

 次戦は6日の国王杯マジョルカ戦。チームはサン・セバスティアンへは帰らず、このままマジョルカに移動し試合まで現地にてトレーニングを行う。ベッカーは離脱、オヤルサバル、オドリオソラは帯同することとなった。同日に行われたアジアカップで敗退が決まった日本代表の久保、煽カネーションズカップでコートジボワールに敗れたマリ代表のトラオレ、両選手の合流が待たれる。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

レアル・ソシエダは1900年代初頭に創設され、2度のリーグ優勝と3度の国王杯を制したスペインの名門サッカークラブです。過去にはミケル・アルテタやシャビ・アロンソといった名選手がプレーし、2022年からは日本代表の久保建英が所属しています。

新着記事

スポーツナビからのお知らせ

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント