久保の新たなライバル、ベッカーの決勝点でレアル・ソシエダが国王杯ベスト4進出

レアル・ソシエダ
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【©︎RealSociedad】

レアル・ソシエダはビーゴでの2連戦を2勝で終え、帰還

 ベスト8が出揃った国王杯、ラ・レアル(レアル・ソシエダの愛称)はセルタと対戦した。土曜日のラ・リーガで相見えた両チーム、ラ・レアルは試合後も遠征先のビーゴに留まり、中2日でこの日を迎えた。現在5連勝中と相性の良い敵地バライドスで国王杯準決勝進出をかけて一発勝負が行われた。

 土曜日に左膝前十字靭帯断裂の重傷を負ったアイエンはチームを離れサン・セバスティアンに、そして遠征への帯同を見送っていたスビメンディが合流し先発に名を連ねた。また、右サイドには先週ウニオン・ベルリンより加入したスリナム代表シェラルド・ベッカーが起用された。スプリントの最高速度は36km/hを超え、昨季ドイツブンデスリーガでは11得点を記録。チームをクラブ史上初のCLに導いたその決定力にも期待がかかる。

 時計の表示は1分9秒、オヤルサバルがあっさりと先制弾を決める。セルタのクリアボールをメリーノがダイレクトで中に折り返し、これをキャプテンが丁寧なヘディングでゴールへ。得点後も敵陣で試合を優勢に進める時間が続くラ・レアル。新戦力ベッカーがそのスピードと突破力で右サイドの攻撃に奥行きをもたらす。有利な試合展開の中、先日の試合に続き”魔の37分”がチームを襲う。左SBティアニーがボールをクリアした際に左太腿を押さえ、プレー続行が不可能になりアリツ・エルストンドが緊急出場する事態に。

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 非常事態の中、前半を0-1で乗り切ったラ・レアルは66分に追加点を挙げる。前回の試合同様中盤で輝きを見せるブライス・メンデスのスルーパスに抜け出したベッカーはハーフウェイラインからボールめがけて独走、セルタGKの位置を見極めダイレクトシュート。”スパイダーマン”がイマノル監督の先発起用に応える。その後もベッカーは交代する78分まで好プレーを見せた。

 今大会無失点でここまで勝ち進んできたラ・レアルは、終盤5バックで逃げ切りを図るがアディショナルタイムにセルタが意地を見せる。92分、デ・ラ・トーレがパチェコのクリアミスを見逃さず、左足一閃。1点差に詰め寄るも時すでに遅し。1-2で試合が終了し、ラ・レアルの国王杯ベスト4進出が決定した。

 新加入選手、若手選手、控え選手、チームの総合力でビーゴ2連戦を乗り切ったラ・レアルは27日にホームでラージョ・バジェカーノと対戦する。6試合ぶりのレアレ・アレーナでの一戦で、アイエン、ティアニーを立て続けに失った左SBの緊急補強にも注目が集まる。
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著者プロフィール

レアル・ソシエダは1900年代初頭に創設され、2度のリーグ優勝と3度の国王杯を制したスペインの名門サッカークラブです。過去にはミケル・アルテタやシャビ・アロンソといった名選手がプレーし、2022年からは日本代表の久保建英が所属しています。

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