【ラグビー/NTTリーグワン】「アスリートだからこそ、できることがある」。坂手淳史主将の決意<埼玉パナソニックワイルドナイツ>

埼玉パナソニックワイルドナイツ 坂手選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

1月13日、埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)が相模原ギオンスタジアムに乗り込み三菱重工相模原ダイナボアーズ(以下、相模原DB)から勝利を狙う。開幕5連勝を狙う埼玉WKは身長206cmの南アフリカ代表、ルード・デヤハーが今季初先発。また山沢拓也が3試合ぶりに復帰する。開幕から1カ月が経過し戦力が整ってきたチームは、一丸となってビジターゲームへ向かう。

坂手淳史主将が、能登半島地震復興のためにアスリートとして支援していくことを誓っている。

震災当日の1月1日夕方。埼玉WKはウインターブレイクを終えて、リーグ再開へ向けての始動日だった。熊谷市内の練習場でも午後4時過ぎに選手たちが揺れを感じていた。

坂手主将は「コーチのスマホで北陸地方に大きな地震があったという情報を知って、チームみんなで心配していました。1週間以上が経ったいまでも被害の全貌が見えないようですし、つらい思いをしている方がたくさんいらっしゃいます。リーグワン全体でも支援活動が始まると聞いていますし、埼玉WKとしても募金活動をするなど輪が広がっています」と話す。

リーグワンは1月6、7日に第4節を実施し、各ゲームでは犠牲者の冥福を祈って黙祷が捧げられた。ホストゲームを戦った埼玉WKは試合前のスタジアム周辺で募金活動を実施し、集まった募金はリーグワンを通じて全額寄付する予定だ。

「被災地で救援が続く状況でも僕たちはラグビーをさせてもらっているので感謝していますし、プレーはもちろんピッチ外でも少しでも協力できればと思います。アスリートだからこそできることがあると思っています」

プロ選手として気持ちを引き締める坂手主将は、相模原DB戦へ向けた1月11日の実戦トレーニングでもキャプテンシーを発揮。ラインアウト、スクラムなど入念に準備を進めた。

「前節のトヨタヴェルブリッツ戦では前半に流れがつかめずに点差を離されてしまいました。修正できないとゲームが崩れてしまうと感じました。後半に巻き返して逆転できましたが、すべての試合でうまくいくとは限りません。あのゲームから学ばなければいけない」

今節の相手・相模原DB戦は、昨季までリーグ戦4連勝と相性の良い相手。「相手がどんな戦いをしてくるかは分かりませんが、相模原DBはロースコアの戦いに持ち込んでくると思います。接点の攻防とキック処理がポイント。簡単な試合にはならないと思いますが、“ワイルドナイツの戦い”を見せていきたいと思います」

坂手主将はラガーマンとしての矜持を胸にフィールドへ向かう。相模原DBは今節、スタジアム場外で募金を実施するという。選手たちの熱い気持ちが復興支援の輪を広げる。

(伊藤寿学)
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ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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