【ラグビー/NTTリーグワン】積み重ねたハードな練習。1年をとおして「ダイナボアーズ旋風」を<三菱重工相模原ダイナボアーズ>

【©ジャパンラグビーリーグワン】

クラブ創設52年目にして初の1部残留を果たした三菱重工相模原ダイナボアーズ(相模原DB)。2シーズン目の課題は、昨季序盤にラグビーファンを驚かせた「ダイナボアーズ旋風」のチーム力をシーズンとおして発揮することだ。

他チームがラグビーワールドカップ2023で活躍した世界トップレベルの選手を獲得する中で、相模原DBには各国代表の現役選手はいない。これを弱みと捉えるのではなく、アップセットを目論む反骨精神を持つ選手らが集まり、昨季以上にハードな練習を積み重ねて、スローガンに掲げる「心燃える瞬間を」体現する。

グレン・ディレーニーヘッドコーチが「(吐き気を催して)朝ごはんを二度味わう選手もいる」と形容した練習はさらにハードになったという。ケガから復帰した知念雄は「コーチが提示する練習に意気込みを感じるプレシーズン。グラウンド以外での準備も、より意識しないと練習についていけない。ハードな練習で、ただ根性がつくだけではなく、選手の向き合い方にも変化を感じている」と手ごたえを明かす。

持ち前の粘り強いディフェンスは細部にまで調整を加える一方、アタックでは新加入のジョー・マドックアシスタントコーチのもと、ボールを動かす展開力のあるアタックに磨きをかける。ニュージーランド代表入りも期待される新鋭マリノ・ミカエリトゥウ、重量級センターのトニシオ・バイフという新加入選手がプレシーズンマッチで力強いボールキャリーを見せ、大きな期待を抱かせた。

さらに吉田杏、ジャック・ストラトンの即戦力に加え、スタンドオフにはジェームス・グレイソンの加入が開幕直前に決定。U20やユース各年代でイングランド代表に選ばれた新鋭がどんなプレーを見せてくれるか注目したい。

相模原ギオンスタジアムのスタンドをファン「ダイナメイト」「ウリボアーズ」が緑に染める光景は名物。今季は「相模原1万人プロジェクト」を立ち上げ、より多くの地元ファンとともに強敵に挑む構えだ。グレン・ディレーニーヘッドコーチは「ファンの応援は、一人多い16人目の選手がいるような大きな力になる。素晴らしいエナジーの中で戦う一瞬を皆さんと共有できる試合を見せたい」とプロジェクトの成功に意欲を見せる。

(宮本隆介)
【相模原DBの注目選手】FB 小泉怜史
相模原市ラグビースクール出身。早稲田大学を経て地元トップチームに入団するという夢を叶えた、地域密着を掲げるチームの象徴的存在だ。昨季はアーリーエントリーで4試合に出場。先発にも名を連ね、手ごたえを得た。オフシーズンも自主練習に励み、高強度の戦いに備える。「今季が実質的なシーズン 。チームで信頼される選手になって、できるだけ多くの試合に、スタメンで出場できるように頑張りたい」と意気込む。

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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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