ホームで浦和レッズに逆転勝利!浦項スティーラーズ、4連勝でACL決勝T進出確定。「相手の退場後、“ピッチを広く使おう”と選手に伝えた」とキム・ギドン監督

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浦項スティーラーズ 【写真=韓国プロサッカー連盟】

11月8日、浦項(ポハン)スティールヤードでAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループJ第4節の浦項スティーラーズ対浦和レッズが行われ、浦項が2-1で勝利した。

浦項は前半36分に浦和FWホセ・カンテの先制ゴールを許すも、後半開始から途中出場のFWゼカが同21分にPKを成功させ同点に追いつく。直後の26分、MFコ・ヨンジュンへのファウルで浦和DF明本考浩が一発退場となり、数的有利を得ると、最後はアディショナルタイムにFWキム・インソンが得点し、逆転勝利に成功した。

これにより、ACLグループステージ4連勝を飾った浦項。同組のハノイFCが武漢三鎮に2-1で勝利したため、グループJ首位での決勝トーナメント進出が確定した。

試合後の記者会見には、浦項からキム・ギドン監督とMFハン・チャンヒが出席した。

キム・ギドン監督、ハン・チャンヒとの一問一答は以下の通り。

キム・ギドン監督 【写真=韓国プロサッカー連盟】

―試合の感想は。

キム・ギドン監督「昨日(11月7日)、先に行われた仁川(インチョン)ユナイテッドと蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)の試合をチェックして、韓国勢が敗れたことで少し心配になった。実際、我々は最初からベストメンバーで試合に臨める状況でもなかったし、22歳以下の選手が4人先発出場した。我々にも問題が生じたらどうしようかと心配しながら今日の試合を準備したが、逆に良い機会だったと思う。若い選手たちが思った以上に頑張ってくれたし、ミスによって相手に得点を与えたが、最後まで選手たちが最善を尽くしてくれたおかげで勝利を得られることができ、その部分について本当にありがたく思っている。

今日は全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースも敗れたようだ。Kリーグのチームでは我々が無敗だが、Kリーグのチームとして位相を高められたこと、また浦項がこれだけ上手くやっているという部分で自負心を感じる。ただ、今回の試合でコ・ヨンジュンとキム・スンデが負傷してしまった。(11月12日に行われる)今度の蔚山戦は本当に重要な東海岸ダービーだが、今回の試合でまた新たな悩みが生まれた」

ハン・チャンヒ「浦項が現在、グループ首位を走っているが、ベスト16に進むための重要な試合が今日の浦和戦だと思っていた。その試合で勝利し、4戦全勝で確実に有利な位置に立つことができ、満足できる結果に終わったと思う。現在、FAカップからリーグ戦、そしてACLまで中3~4日間隔で試合がある強行軍の日程を戦っているが、選手たちが精神力で耐えながら頑張っている。次の蔚山戦を終えて多少の休息期間があるが、最後残された蔚山戦を良い結果で終えられたらと思う」

ハン・チャンヒ 【写真=韓国プロサッカー連盟】

―22歳以下の選手が4人先発出場したが、彼らに対する評価は。

キム・ギドン監督「キム・ジュンホやホン・ユンサン、コ・ヨンジュンらは22歳以下だが、すでに多くの試合に出場しているので、それほど心配はしていなかった。ただ、ユン・ジェウンがシーズン序盤の負傷からようやく戻ってきて、ACLの試合は今回が初めてだったので、ジェウンを選択したときは悩みも大きかった。それでも、彼は力のある選手であり、狭い空間での突破力やプレス回避の能力が優れているので起用したし、その部分が上手く行ったと思う。

若い選手がACLという大きな大会であれだけの活躍をしてくれて、満足できるパフォーマンスだったと思う。ほかのメンバーは基本的にこの期間、試合で良いプレーを見せてきた選手たちだったので、私が何か特に話すことはない」

―コ・ヨンジュンとキム・スンデの負傷程度は。

キム・ギドン監督「コ・ヨンジュンは足首が腫れている状態で、アイシングをしている。キム・スンデはまともに歩くことができておらず、(負傷時に)音がしたと聞いている。まずは明日、精密検査をしなければならない」

―今回の2連戦で浦和に一度も負けなかったが、浦和のスタイルをどのように攻略しようとしたのか。

キム・ギドン監督「今回、浦和との2連戦を戦うにあたり、アウェイで相手がどのように試合をするのかについて選手たちとたくさん分析して、ポイントをしっかり捉えて戦ったと思う。アウェイゲームの前まで心配や悩みが多く、試合前日も選手に怒ることもあったなかで試合の準備を進めた。ただ、試合当日は選手たちに“勝てる”と伝えた。そして、ピッチ上では韓国特有の精神力を発揮してくれたし、準備してきたこと、試合のポイントを選手たちがしっかり理解して実行できると私は信じていた。

今日の試合も前半に相手のゴールを許したが、ハーフタイムに“後半は我々が勝てる”と選手たちに伝え、自信をもたらした。選手たちもその部分を認知してピッチに出たと思う」

逆転ゴールを決めたキム・インソン 【写真=韓国プロサッカー連盟】

―浦和の選手が退場して以降、戦術的にどのような変化を加えたのか。

キム・ギドン監督「まず、相手が一人退場したことで選手たちがとても攻め急いだと思う。数的有利を得て早く1点を入れたかったのか、かなり急いで攻めて失敗する部分が多かったので、まずは落ち着いてプレーしようと伝え、2つ目に選手同士の感覚が狭すぎることを伝えた。

相手は運動量が多く、我々のミスからカウンターを許す場面が多かったので、最大限ピッチを広く活用してほしい、そのために間隔を広げてほしいと話した。そうやって相手を走らせ、相手が素早くプレスをかけられないときはハーフスペースを突き、相手が寄せてきたらゼカにクロスを上げ、こぼれたセカンドボールを拾ってシュートをしよう。そのように選手たちと継続的にコミュニケーションを取りながら試合を進めた」

―MOMに選出された心境は。

ハン・チャンヒ「試合前のコンディションとしてはあまりフレッシュではないという感覚があり、少し心配していた。試合も個人的には満足できるパフォーマンスではなく、MOMに選ばれたことに驚いている。ただ、選ばれた理由を考えてみると、ゴールを決めた選手たちの出場時間が足りず、自分が選ばれたのではないかと思う。90分間、中盤で最後まで一生懸命走る姿を見て選出してくれたのではないだろうか」

―オーベルダンが負傷する以前は途中出場するケースが多く、彼の負傷以降はほとんどの試合でプレータイムを得られているが。

ハン・チャンヒ「個人的に、オーベルダンは負傷以前まで今季のチームで最も重要な選手だったと思うぐらいに頼もしく、一緒にプレーしていてとても助けになった選手だが、重傷を負って戦列を離れた。彼と同じポジションには自分やキム・ジュンホ、キム・ジョンウさんなどがいたが、自分が思うに、3人ともオーベルダンと同じようにプレーできる選手ではなく、彼の代役を務めるのは簡単ではないと思っていた。

だからこそ、より強い責任感を持って努力した。キム・ギドン監督も少しずつプレータイムを増やしてくれて、自分のことを信頼して試合に送り出してくれるからこそ、今も頑張れているのではないかと思う。そのような信頼に少しずつ応えられているような気がしている。今後、コンディション管理をもっと徹底的にしなければならないと思っている」

【文=ピッチコミュニケーションズ】
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著者プロフィール

アジア初のプロサッカーリーグとして1983年に創設。現在はKリーグ1(1部リーグ/12クラブ)、Kリーグ2(2部リーグ/13クラブ)で構成。 最新ニュースはもちろん、ACL出場クラブや日本人選手たちの活躍なども紹介していきます。

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