<重賞レース分析>JBCスプリントは、臨戦過程を素直に評価したい!

東京シティ競馬
チーム・協会
11月3日(金祝)に東京シティ競馬(大井競馬場)で第23回JBCスプリント(JpnI)が実施される。
「ダート競馬の祭典」JBCの短距離部門だ。地方馬の活躍が目立つレースで、2007年には大井競馬所属のフジノウェーブが地方馬初の優勝を飾り、2020年には同じく大井所属のサブノジュニアが勝利し、地元でのJBC開催を大いに盛り上げた。

ここではJBCスプリント直近10年の結果から、レースの傾向を分析する。

<レース情報>
23回JBCスプリント(JpnI)
日程:2023年11月3日(金)16:00発走
距離:1,200m

第22回優勝馬:ダンシングプリンス号  【東京シティ競馬】

■好走を果たした馬の大半は5番人気以内

【単勝人気順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

単勝人気順別成績を見ると、5番人気以内の馬は[8-8-9-25](3着内率50.0%)、6~11番人気の馬は[2-2-1-55](3着内率8.3%)、12番人気以下の馬は[0-0-0-32](3着内率0.0%)となっている。基本的に上位人気馬が強いレースと言えそうだ。

■「地方」所属馬もそれなりに健闘している

【所属別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

 所属別成績を見ると、「地方」の馬は[2-1-4-70](3着内率9.1%)、「JRA」の馬は[8-9-6-42](3着内率35.4%)となっている。好走率は「JRA」所属馬の方が高いものの、「地方」所属馬が上位に食い込んだ例も決して少なくない。

【前走の着順別成績】(過去10年)

【前走の着順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

 前走の着順別成績を見ると、6着以内の馬は[10-8-9-74](3着内率26.7%)、7~11着の馬は[0-2-1-30](3着内率9.1%)、12着以下の馬は[0-0-0-8](3着内率0.0%)となっている。
なお、第15回(平成27年)以降の過去8年に限ると、5着以内の馬は[8-6-8-56](3着内率28.2%)、6~11着の馬は[0-2-0-28](3着内率6.7%)、12着以下の馬は[0-0-0-6](3着内率0.0%)である。直近のレースで大きく崩れてしまった馬は、過信禁物と見るべきだろう。

■前走が少頭数のレースだった馬は不振

【前走の出走頭数別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走の出走頭数別成績を見ると、12頭以下の馬は[1-1-1-49](3着内率5.8%)、13頭以上の馬は[9-9-9-63](3着内率30.0%)となっている。
なお、第15回(平成27年)以降の過去8年に限ると、12頭以下の馬は[0-0-0-35](3着内率0.0%)、13頭以上の馬は[8-8-8-55](3着内率30.4%)である。少頭数のレースを経由してきた馬は、評価を下げた方が良さそうだ。

■前走の距離が「1,200m」「1,600m」だった馬に注目

【前走の距離別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走の距離別成績を見ると、「1,200m」の馬は[9-7-6-64](3着内率25.6%)、「1,600m」の馬は[1-3-4-22](3着内率26.7%)、1,200m・1,600m以外の馬は[0-0-0-26](3着内率0.0%)となっている。前走が「1,200m」や「1,600m」のレースでなかった馬は、苦戦する可能性が高いと見ておきたい。

■“東京盃”組が中心

【“同年の東京盃”における着順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

 “同年の東京盃”における着順別成績を見ると、5着以内の馬は[8-3-4-20](3着内率42.9%)、6~12着の馬は[0-2-1-14](3着内率17.6%)、13着以下の馬は[0-0-0-5](3着内率0.0%)、「不出走」の馬は[2-5-5-73](3着内率14.1%)となっている。なお、第15回(平成27年)以降の過去8年に限ると、5着以内の馬は[7-3-4-16](3着内率46.7%)、6~12着の馬は[0-1-0-11](3着内率8.3%)、13着以下の馬は[0-0-0-4](3着内率0.0%)、「不出走」の馬は[1-4-4-59](3着内率13.2%)である。主要な前哨戦と位置付けられている“東京盃”で上位に食い込んだ馬は、相応に高く評価するべきだろう。

TCKホームページではより詳しいデータや過去全年の傾向も公開している。

<伊吹雅也>
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著者プロフィール

東京都心部(品川区)にある大井競馬場は「東京シティ競馬(TCK)」の愛称で1950年の開場以来、都心のレジャースポットとして長年にわたり親しまれています。1986年に日本で初めて実施したナイター競馬「トゥインクルレース」は、東京のみならず、インターネット投票や無料のライブ中継などにより日本全国のナイトライフのレジャーとして受け入れられています。2011年に東京大賞典の国際GⅠ格付けを取得、2021年に世界唯一となる左右両回りコースを導入するなど強い馬づくりのために様々な先進的取組みを展開しております。

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