300ヤードの飛距離もダボも両方「自分らしい部分」岩井明愛、首位キープ
【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
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《グリーン=スティンプ:10 1/4フィート コンパクション:22mm》
406ヤードの9番パー4。岩井明愛がティーショットを放った瞬間、強烈な打球音に、ギャラリーから驚愕のどよめきが起こった。岩井自身も手応えありげに、ドライバーの先端をくるくるっと回す。ボールはフェアウェイを転がり、ピンまで残り77ヤードの位置に止まる。直前の8番で今週初のボギーを叩いたうっぷんを晴らすかのような、300ヤード級のロングドライブで、同組の山下美夢有に30ヤードの差をつけた。
最近の岩井の打球は本当によく飛ぶ。前週終了時点のドライビングディスタンス(平均飛距離)254.58ヤードは今季JLPGAツアー7位にランクされており、もともとロングヒッターの部類ではあるが、今大会は2日間で出場選手中トップの268ヤードに及んでいる。
【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
12番パー5でこの日7個目のバーディーを奪った時点で15アンダー。独走状態を築くとともに、3日間のトーナメントレコードの198(18アンダー)まではっきりと見えていた。ところが、好事魔多しだ。13番でティーショットをバンカーに打ち込みボギー。続く14番でもティーショットが左の深いラフに落ち、「ボールが埋まってしまっていて、第2打はどういう飛び方をするかわからないほどでした」。その第2打はグリーンに届かず、転がしたアプローチは約8メートルもオーバー。パーパットは約2メートル残してショートし、ボギーパットも外してまさかのダブルボギーとなった。「私はパーパットを強く打ってしまう癖があるので、それを意識し過ぎてショートし過ぎました」と弱気に見えたパーパットを悔やむ。この時点で山下ら2位グループとは一気に2打差に縮まった。
【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
「結局この日は8バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの68。通算13アンダーで2位グループに3打差をつけて最終日に臨むことになった「ボギーもダボもありましたが、そこは自分らしい部分でもあります。バーディーがたくさん取れてよかったです」と前向きだ。勝負所でパッティングがショートしたことは反省しつつ、「明日そういうことはあまりないと思う。ガツガツ行こうと思います」と攻めの姿勢に徹するつもりだ。
「目標は順位とかではなく、周りを気にせず楽しく自分のゴルフをすることです」と強調。残り18ホールを終えるまでは、思い切りのいいスイングでギャラリーを沸かせることだけを考える。
(JLPGAオフィシャルライター・宮脇 廣久)
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