攻撃も守備も日本が優勢。気をつけなければいけないサイド攻撃。データで見るなでしこジャパン対ノルウェーの見どころ

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1次リーグを首位通過したなでしこジャパンは、ラウンド16でノルウェー代表と対戦する。ベスト8をかけた大一番を前に、ここまでの両者のスタッツを比較した。

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2011年以来の優勝を目指すなでしこジャパンは、1次リーグでザンビア、コスタリカ、スペインと対戦。大会独特の緊張感もありながら世界にインパクトを与える3連勝を飾り、グループCで首位通過を果たした。

ベスト8をかけたラウンド16ではノルウェーと対戦。6月に発表されたFIFA女子ランキングでは、日本が11位で、12位のノルウェーを上回っているが、今回の対戦はどんな結末が用意されているのか。試合を前に両者のデータを比較していく。

得点力では日本が上回る
もちろん対戦相手によって変わるものだが、得点力では日本が優位に立っている。3試合で11得点は他のグループを見ても最多。シュート数もさることながら、スペイン戦のように少ないチャンスをしっかりとゴールに結びつける力は、ここまでの段階では世界トップクラスと言っていい。シュート数でもノルウェーを上回っており、ゴール前に入っていく迫力は日本の方が上なのは確かだ。

一方、ノルウェーは3試合のうち、ゴールが取れた試合は第3戦のフィリピン戦のみ。スイス戦、ニュージランド戦に関しては得点を奪うことができず、1分1敗で終えることになった。ただ、守備一辺倒だったのかと言われるとそうではない。ニュージーランド戦にしてもシュート数は1本下回ったのみで、スイス戦ではシュート数で上回っている。チャンスは作り出しているだけに、そこを決め切っていければ勝利に近づけるはずだ。PA外からも積極的に狙ってくる傾向があるところは、日本にとって警戒すべきポイントだろう。

守備面も日本優勢だがノルウェーも侮れず
守備面でも優位に立っているのは日本だ。3試合で放たれたシュートは16本のみ。スペイン戦は60%を超えるボール保持率を記録されたにもかかわらず、シュート数で2本しか変わらないところを踏まえても堅守が機能していることがわかる。熊谷紗希を中心とした守備陣は安定感抜群で、3試合で無失点の守備は見事の一言。唯一、気がかりなのは南萌華と熊谷がフル出場を続けていること。絶対的な存在である二人がどこまでパフォーマンスを維持できるかは、次の試合でも鍵を握りそうだ。

対するノルウェーは、守備面では日本に決して負けていない。3試合で喫した失点は、初戦のニュージーランド戦でサイドを崩されて奪われた1点のみ。それ以降の2試合ではシュート数も10本しか打たれておらず、相手の攻撃を完璧に抑えながら無失点を続けている。また、相手のペナルティエリア内のシュート数が少ないことを考えても、自陣で跳ね返す守備ができており、その点に関しては日本も巧みに崩していくことが求められるだろう。

ファイナルサードへの侵入方法が明確なノルウェー
また、両者の違いとして取り上げたいのがファイナルサードへの侵入方法だ。日本は中央、左右と満遍なく攻撃を繰り出しているのだが、ノルウェーはほとんどの攻撃がサイドに偏っている。それは数字でも明らかで、日本がスペイン戦を除いて中央への進入回数が23回だったのに対し、ノルウェーは3試合で20回とわかりやすい違いが出ている。

ノルウェーはクロスの数も多いことからもわかるようにサイド攻撃が基本的な攻撃手段になるため、そこを抑えられるかが日本にとってはポイントになるはずだ。これはスペイン戦と構図が似ており、もしボールを保持されてもうまくサイド攻撃を抑え、クロスを跳ね返し続ければ、日本に流れが来ると言える。我慢強い戦いを続け、自分たちに流れを引き寄せることで勝利に近づいていきたい。
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