クラシコで1G1Aの新星、フェルミン・ロペスとは何者か

ラ・リーガ公式
チーム・協会

【(C)LaLiga】

7月29日、米テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムを訪れた8万2000人の中で、試合前からフェルミン・ロペスの名を知っていたファンはほとんどいなかったのではないか。彼らはこの日、バルセロナの新星にとってキャリアで最も重要な瞬間に立ち会うことになった。

同日行われたレアル・マドリーとの親善試合にて、無名の若者は手にしたチャンスを逃さなかった。66分から出場した20歳のMFは豪快な左足のシュートでティボ・クルトワの牙城を崩すと、終了間際には巧みなラストパスでフェラン・トーレスのゴールをアシストし、バルセロナに3ー0の快勝をもたらした。

この日、フェルミン・ロペスが決めたゴールは、世界中で行われている今夏のプレシーズンマッチの中でも1、2を争うゴラッソだった。ラ・マシアのアカデミーで何年も厳しい競争を勝ち抜いてきた彼にとって、このゴールが持つ意味の大きさは計り知れない。それはダラス・カウボーイズの本拠地で彼が見せた感極まる様子が物語っていた。

試合後のインタビューにて、彼は次のように語っている。

「試合に出られるとも思っていなかった。ピッチに入り、ボールを受けたらゴールが目に入り、魂を込めてシュートを打ったら入ってくれた。夢のようだ。まだ信じられないよ」

【(C)LaLiga】

本人はそう言うものの、彼がレアル・マドリー戦のピッチに立つことに驚きはなかった。数日前にカリフォルニアで行われたアーセナル戦では45分間プレーしていたし、アメリカ遠征中のトレーニングを見ても重要な役割を果たしていたからだ。

プレシーズンの初戦を迎える前の時点で、ペドリは20歳のカンテラーノについて次のように評価していた。

「これまで一緒にプレーする機会がなかったけど、彼のプレーはとても好きだ。ガッツがあり、クオリティーも非常に高い」

フェルミン・ロペスはポリバレントな選手だ。彼は若くして攻撃的MF、ウイング、ファルソ・ヌエベ(偽センターFW)など複数のポジションでプレーできる。生まれはアンダルシアのウエルバで、地元クラブのレクレアティーボ・ウエルバとベティスの下部組織で育った。2016年に13歳でバルセロナに入団すると、小柄ながら際立った活躍を見せるようになった。

2022/23シーズンはプリメラRFEF(3部相当)のリナレス・デポルティーボへレンタル移籍し、背番号10をまとって12ゴール4アシストを記録。その活躍が評価され、トップチームのアメリカ遠征に参加する7人のカンテラーノの一人に選ばれた。現時点で彼は、誰よりもそのチャンスを生かしている。

レアル・マドリー戦後のインタビューで、シャビ・エルナンデス監督はフェルミンについて次のように評価している。

「彼は今日、違いを作り出した。ゴールは左足、アシストは右足でのパスだった。タレントを持ち、ラストパスが出せ、両足を使える選手だ。度胸もあり、野心に溢れている。彼の練習に取り組む姿勢は、プレー機会を与えるべきと思わせるものだ。出番は相応しい選手に与えられるもの。彼は今季、チームの力になってくれると思う」

これらの言葉は、シャビがフェルミンに惚れ込んでいることを物語っている。ほどなく開幕を迎えるラリーガ EA SPORTSでも、再び活躍の機会が与えられるはずだ。

【(C)LaLiga】

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

ラ・リーガ公式サイトです。最新ニュース、各クラブの情報やデータをご覧ください。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント