SNS(Twitter)によるマーケティング効果の可視化
【©2023. For information, contact Deloitte Tohmatsu Group】
Twitter公式アカウントの投稿は各タイミングにおけるチーム活動状況と連動
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これより投稿件数の推移についてはシーズン開始後に増加することがわかりましたが、投稿内容のトレンドを把握するために、投稿文中におけるキーワードマッチングを利用したカテゴライズを実行しました。ここでは各投稿を〈ホームタウン活動〉〈試合情報〉〈人事情報〉〈物販関連情報〉〈その他〉の5グループに分類しています。〈ホームタウン活動〉は、小学校でのバスケットボール教室などの地元への貢献活動に関する投稿となっています。〈試合情報〉は試合の開催予告・結果報告に関する投稿、〈人事情報〉については監督や選手の加入・移籍に関する投稿が分類されています。〈物販関連情報〉については、グッズやチケットの販売情報を含む投稿で、上記4区分のいずれにも分類されない投稿を〈その他〉としています。
これらについて、年間の各タイミング別にトレンドを集計したものが図2となります。シーズン期間中においては〈試合情報〉の投稿が多くなっている一方で、〈人事情報〉〈ホームタウン活動〉についてはアフターシーズンに多くなる傾向にあります。実際に試合以外の活動(地元企業や学校訪問の活動など)や人事発表はオフシーズンに行うことが多いため、今回の集計でもそれに連動した結果になっていると考えられます。
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露出度・魅力度の評価軸を用いた各投稿内容の情報発信力評価
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〈人事情報〉に関しては、既存選手の継続契約に関する投稿に対して多くのいいねが付く傾向にあり、各クラブのファンによる人事発表に対するポジティブな反応が表れた結果として捉えることができます。
情報発信力の向上のためには選手個人アカウントとの連携が鍵
その1つの方法として、選手個人のアカウントとの連携が考えられます。図4は、各クラブに所属する選手個人のTwitterアカウントにおけるフォロワー数上位15件をピックアップしたものです。また右側は、選手個人アカウントのフォロワー数をクラブごとに合計したものです。これより個人で最もフォロワー数が多かったのは、キーファー・ラベナ選手(滋賀)であり、また2番目に多いのはサーディ・ラベナ選手(三遠)となっています。この2選手は兄弟で、フィリピンのバスケットボール界では非常に知名度の高い選手です。また3位の富樫勇樹選手(千葉J)は、Bリーグで日本人選手として初めて年棒が1億円を超えるなど、非常に高い話題性と知名度を誇っています。
クラブ別では、先述のラベナ兄弟が所属している滋賀と三遠や、富樫選手が所属している千葉Jが多くなっており、有名選手が所属するクラブが合計フォロワー数も高くなる傾向にあります。
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それでは実際に選手個人のアカウントと連携した場合に、情報発信力がどの程度向上するのでしょうか。それを定量的に検証するために、ここでは先述のラベナ兄弟が所属する滋賀、三遠におけるSNS投稿に着目します。滋賀、三遠の公式アカウントの投稿がラベナ兄弟の個人アカウントによってRTされることで、RT率・いいね率がどのように変化するのかをプロットしたものが図5となります。
ラベナ兄弟のような知名度の高い選手にRTされた場合、そのフォロワーに対しても公式アカウントの投稿が表示されるため、情報発信において非常に大きなメリットがあると考えられます。実際に図5においても、ラベナ兄弟にRTされた場合では、RTされていない投稿と比べてRT率(情報露出度)・いいね率(情報魅力度)の水準が高くなっていることがわかります。特に〈人事情報〉についてはRTされた場合には情報発信力が非常に上がる傾向にあり、また〈物販関連情報〉についても同様の効果が見られるため、ラベナ兄弟のRTがクラブの宣伝活動に大きく貢献していることがわかります。
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