山下美夢有-連覇のカギは細心&砕身
【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】
コースとの相性の良さは、ディフェンディングチャンピオン・山下美夢有の表情に表れていた。プロアマトーナメントから笑顔・笑顔・笑顔-である。もちろん、公式会見でも愛くるしい笑みを浮かべながら、「すごくいい印象がある。去年は前3戦が予選落ち。でも、この試合で優勝を飾ることができた。そういうことを考えると、本当に一年が過ぎるのは早い、と思います」と話した。
では、一年ぶりにプレーしたコースの印象はどうか。「パー4の距離が長くなっているところがある。セッティングも去年同様、難しい。要は全ホールが難しく、第1打のフェアウェイキープが重要。第2打をフェアウェイから打てるか-。そこがポイントになると思います」と説明を加えた。
22年と比較すれば、今季は第6戦で優勝を飾っている。しかも予選落ちは一度もなし。ここまでのプロセスは雲泥の差がある、といっていい。ただし、年間女王に輝いた実績など、すでにJLPGAツアーではトッププレーヤーのひとりになった。それだけに、これでいいはなし。さらに上を目指すためには細心の注意が必要だ。
「今年、優勝はしていますけど、最近は私らしいプレーができていない。でも、徐々に調子は上がっている。あとは思い切ってプレーするだけですね。今季の公式競技の第1戦ですから、まずは予選通過。それから上位で戦えるように日々、段階を踏んでいきます」と慎重だ。
【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】
会見で質疑応答する姿は女王の風格。ちなみに、クラブハウス横では歩測の再チェックを行っていた。「気がつかないうちに1ヤードの誤差があった。危ない。危ない…」。基本の基も、勝負を左右する重要なファクターである。万全-とはスタートホールまでいえない理由を、身をもって示した。
(青木 政司)
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