【ラグビー/NTTリーグワン】残り4試合全部勝つ。 地元鈴鹿出身の9番が燃やす闘志<三重ホンダヒート>

三重ホンダヒート  山路健太選手 【©JRLO】

NTTジャパンラグビー リーグワン2022-23 ディビジョン2 総当たりのリーグ戦を8勝2敗の2位で終えた三重ホンダヒート(以下、三重H)。今季の最大の目標であるディビジョン1との入替戦を前に、まずは同3位の豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)との順位決定戦初戦に挑む。

中止を除く9試合すべてに出場した、チーム在籍12年目のベテランのスクラムハーフ山路健太は、「昨年悔しい思いをしたので、絶対にディビジョン1に上がるという気持ちがさらに強くなっています。ここからは本当に負けられない戦い。僕個人は楽しみな気持ちしかないですね。チーム力をさらに上げて、最終的にいい形で終われたらと思っています」と闘志を燃やす。

総当たりのリーグ戦の9試合のうち8試合で9番を着けて出場した山路。自らの武器は「ラックのときにボールをうまくさばけることと、ゲームテンポのコントロール」だという。

「ゲームを動かすときに最初にボールを触ってスタートするポジションで、ゲームのリズムを変えるのが9番の仕事。常に速いテンポでやればいいというものでもなく、ゆっくり落ち着かせて自分たちの形で攻撃する。良い形でできているときは攻撃のテンポを上げる。ラックから常にきれいな状態でボールが出てくるわけではないので、タイミング良くさばいて、味方が次のプレーをしやすい、良いボールを投げられるように焦らないことが一番大事ですね。若いころはがむしゃらにやっていただけなんですけど、年々考えることが増えてきて、難しいですけど楽しいです」

三重Hは、山路が先発してゲームを作り、後半途中から根塚聖冴にリレーするパターンが多い。「彼は若くてフレッシュで、足が速いので、自分でガンガン攻めていくタイプ。自ずとゲームのリズムが変わります。良い選手なので注目してほしいです。イケメンなので、女性ファンも多いと思います。僕はおじさんに人気なんで(笑)」と山路はユーモアを交えて話す。

経験豊富な山路の判断力と、周りを和ませる柔らかな人柄は、三重Hの明るいチームカラーを作り上げているようだ。

「このチームは若手がしっかりしていて、『こうしていこう』と意見を出しているので、ベテランはそこに乗っかっていくというか。若い選手が気を遣わず、のびのびとプレーできることが一番大事なので。アメとムチというか、僕の場合はアメ専門なんですけど」

風通しの良い雰囲気を作りながらも、グラウンドではシーズン終盤にもかかわらず、疲れも見せない。誰よりも大きな声を出しながら縦横無尽にグラウンドを駆け回り、背中で引っ張っていく。

「僕は地元の鈴鹿出身なので、 自分が頑張ることで、三重県でラグビーをやっている子どもたちや鈴鹿出身の人たちが『自分も頑張ろう』という気持ちになってもらえたらと思っています。特に僕は体が小さいので、小柄な子どもたちに勇気を与えられる存在になれたらうれしい。残り4試合は勝つしかない。勝つだけです」

(山田智子)
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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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