【ハンググライディング日本選手権】田中元気が日本選手権連覇!

【©2023JHF】

2023 年度ハンググライディング日本選手権が茨城県石岡市にて 3月17日から 5日間行われた。
45 名もの選手が距離とタイムを競い合うため集結し、天候にも恵まれ 3日間競技が行うことができた。日本 選手権としては天候の影響もあり 3 年ぶりの日本選手権者誕生となった。

優勝したのはハンググライディング日本選手権連覇となる田中だ。全日程安定した上位の成績を納め見事優 勝を成し遂げた。また今回の大会では国内最長タスクの 116km タスクが設定されたが、そこでも田中がトッ プゴールした。

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動力を持たないハンググライダーは、太陽の熱が地面を暖めることで生み出される上昇風や地形によって発 生する上昇風を利用して空高く上昇することが出来、時には 100km や 200km という遥か彼方の遠くまで飛 んで行く事も出来る。 大会ではその日の気象条件に合わせて決められた複数のターンポイントを順番に空中で通過(以下「タス ク」という)し、誰が一番最初にゴールまで辿り着くかを競う。ハンググライダーの操縦技術はもちろんの 事、風を読み気象の変化に気が付く洞察力、上昇風を予想し戦略を組み立てる頭脳などが物を言い、性別、 年齢に関係なく同じ土俵で互角に戦えることが魅力の一つだ。

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初日と 2日目は天候不良により競技キャンセル、3日目からは競技ができる気象条件となり 74.4km のタスク が設定された。
離陸地点周辺やスタートの高峰山周辺は気象条件が良く高度 1600m ~ 1700m 上がり、選手一斉スタートと なった。しかし高峰山より北側は条件が厳しくなり高度 1100m ~ 1200m ほどしか上がらなくなり、中々厳 しいレース展開となったが、上手く上昇風を乗り継いで見事牟田園がトップゴールした。 この日は後半気象条件が厳しい中、15 名もの選手がゴールまでたどり着いた。

4日目は気象条件が非常良い予報となり、茨城県石岡市から福島県白河市まで飛ぶ、日本ハンググライディン グシリーズ史上最長の 116.7km のタスクが設定された。 序盤、離陸地点周辺の気象条件が厳しく、スタート時間に高峰山へ渡ってスタートを待てた選手は少なく、1 回目スタート (12:30)、2 回目スタート (12:50) に選手がばらける展開となった。 タスク中盤も予報よりも厳しい気象条件が続き、リタイアしてしまう選手が続出するも、雲のない上昇風を 見つけることが難しい空域を高度 1500m~1600m 程度で粘り強くフライトを続けられた選手は、終盤よう やく白河市の北側あたりで高度 2200m 以上の積雲ができる気象条件となり白河ゴールへ 7 名の選手がゴール した。
トップゴールの田中はスタートからゴールまでほぼ先頭を飛び切り、約 3 時間でゴールまで辿り着き満点の 1000 点を獲得した。

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最終日は早めに気象条件が厳しくなる予報ということで 43.8km のタスクが設定された。 離陸地点周辺では厳しい条件ではあったが高度 1000m までは上がり、続々と離陸地点を脱出して行った。予 報よりも晴れ間が長く続き、離陸地点を脱出すると気象条件は良くなり高峰山以降は高度 1300m ~ 1400m 上がり 22 名のも選手がゴールした。
総合では田中が日本選手権連覇に輝いた。また、女子部門では櫻井が初の女子日本選手権者に輝いた。女子 部門は人数不足による不成立が続いていたが、今回 7 名の選手が参加して 4 年ぶりとなる成立となった。

総合成績
優勝 田中元気
2位 名草慧
3位 鈴木博司
4位 小高史郎
5位 伊藤学生
6位 大陽智仁

女子
優勝 櫻井さやか
2位 内田秀子
3位 佐野容子

U25
優勝 児玉智雅

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著者プロフィール

公益社団法人日本ハング・パラグライディング連盟は日本国内のハンググライダー及びパラグライダーに関するスポーツの統括代表機関として、ハンググライディング及びパラグライディングによる航空スポーツの発展と普及のための公益目的事業を行っています。

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