橋添穂が悲願のプロ初優勝を笑顔で飾る!
【Photo:Masterpress/Getty Images】
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最終18番パー4をボギーでフィニッシュしたものの、橋添穂の笑顔は止まらなかった。それもそのはず、2位に2打差をつけての嬉しいプロ初勝利を飾ったからだ。ただ、普通はどんなに短いパットを残しても、マークをしてウイニングパットに備えるものだが、あっさりとお先にパットを決めた橋添。「他の人のラインのじゃまになると思い、先に打ってしまいました。次はちゃんとマークします」と、初々しさを見せた。
1打リードで迎えた最終日、橋添の頭には勝つことしかなかったと言う。「朝から絶対に勝つんだと自分に言い聞かせて、優勝するところを想像しながらプレーしていました」。ともすれば、強い思いは冷静な判断を失いがちだが、この日の橋添には当てはまらなかった。好例が1打リードで迎えた14番パー4のアプローチだ。
2打目をフェアウェイから打ちながら、グリーン奥に外してしまう。「アゲンストかと思ったらただの横風でした。ただ、奥に打っても難しいライではないと知っていたので、落ち着いてアプローチすることができました」と言うように、25ヤードの距離からリズムよく58度のウェッジを振り抜くと、中間地点に落ちたボールはそのままスルスルとスライスラインを滑るように転がり、カップの中へと消えていく。
「狙いどおりに打てたこともあり、途中から入るんじゃないかと思いました。結果的にあのアプローチは大きかったですね」と振り返る。このバーディーで1打差に迫っていた2位の工藤遥加に2打差をつけただけに、優勝へ近づいた1打だった。
昨年はショットに苦しみ、思うような成績を残せなかった。「このオフはショットを徹底的に強化し、ようやく狙ったところへボールを落とせるようになった」と言う。その結果が、早い段階で出たことは大きな自信となる。
【Photo:Masterpress/Getty Images】
余談だが、大会後、母校である山梨学院高校が選抜高校野球大会で準々決勝を勝ち抜き、ベスト4に進出したことを知らされた。「すごい! 嬉しいです。高校時代は甲子園球場へ応援にも行きましたが、ぜひ頑張ってほしいですね」と、後輩たちにエールを送った橋添。母校とともに今季は山梨旋風を巻き起こしたいところだ。
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