【ラグビー/NTTリーグワン】逆転優勝に向かって――。 九州KVは強い思いを姿勢で表現する<九州電力キューデンヴォルテクス>

【©JRLO】

前節は前半を終わって0対19という圧倒的劣勢に立たされながらも、後半に投入されたインパクトメンバーたちが活躍。九州電力キューデンヴォルテクス(以下、九州KV)は残り2分でスコアをひっくり返す大逆転勝利を挙げた。しかし、ボーナスポイントを獲得したNTTドコモレッドハリケーンズ大阪(以下、RH大阪)との勝ち点差は6に拡大した。逆転優勝を目指す中、今節は中国電力レッドレグリオンズとの“電力ダービー”に臨む。

劇的勝利にも試合内容に目を向ければ「スクラム、ラインアウトがボロボロだった。やはり、ラグビーはセットピース。次に向けて修正しなければいけない」(赤間勝監督)と反省点は多い。それでも、リーグ戦で“逆転のドラマ”を実現しなければいけないチームにとってこの大逆転劇は「あきらめないことの大事さ」を植え付けた。

前節、クリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)戦で逆転のコンバージョンキックにつながる同点トライを奪った磯田泰成は帝京大学時代、数多くの優勝を経験してきた。「勝ち続ける難しさがあったし、追いかける立場のほうがターゲットがはっきりしていてガムシャラにできる」と追われる立場だからこそ、感じていた追う立場の強みを語る。

また、困難な状況を覆した経験もある。「帝京大学のときには学生として日本一になって、社会人と対戦する機会がありました。しばらく学生が勝っていなかったので下馬評はかなり不利でした。でも、『自分たちが勝てる』と信じてチーム一丸となった結果、勝利することができた」。そして、いまの九州KVにも「誰一人として優勝をあきらめていない」雰囲気があると言い切る。

サム・ヴァカは競技人生の中で逆転の経験を問われると「いくつかあるけど、前節のWG昭島戦が一番だよ」と“あの逆転劇を起こせるならリーグ戦でも起こせる”と言わんばかりに笑った。「自分たちの良さは試合に出ている選手たちも、そうでない選手たちも全員が自信を持っているところ」と前節の大逆転劇を引き合いに、逆転での優勝劇にも自信を見せた。

RH大阪との直接対決を前にした“電力ダービー”。九州KVは逆転優勝への強い思いをその姿勢で表現する。

(杉山文宣)
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ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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