ボージャン・クルキッチ、公開インタビュー:ラ・リーガ講座最終回

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ラ・リーガがスペイン政府の文化機関インスティトゥト・セルバンテス東京と共同で開催するラ・リーガ講座。11月30日の最終回は、ヴィッセル神戸のFWボージャン・クルキッチをゲストに招いた公開インタビューが行われた。

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サッカージャーナリストの小澤一郎氏によるインタビューは3つのテーマに沿って進められた。一つ目は「ラ・マシア」の愛称で知られるFCバルセロナの育成組織について。ボージャンはカタルーニャ州リェイダにて、元ユーゴスラビア代表選手だったセルビア人の父親とリェイダ出身の母親の間に生まれた。ラ・マシアでは各年代でクラブ記録を塗り替えるゴールを量産。クラブ史上3番目に若い17歳と19日でトップチームでの公式戦デビューを果たした。

当時のバルセロナでは3歳上のリオネル・メッシに加え、ロナウジーニョやサミュエル・エトー、ティエリ・アンリら名だたるFWがプレーしていた。そんなチームに飛び込んだ17歳のボージャンは、当初「ピッチ上では誰と対面しているかなんて忘れてプレーを楽しめていたけど、ロッカールームでは固まっていた」という。またピッチ内外で大きな影響を受けた選手としてアンリの名を挙げていた。

第2のテーマは国外でのプレー経験について。ボージャンは2011年のローマ移籍を皮切りに、イタリア、オランダ、イングランド、ドイツ、アメリカ、そして日本のリーグを渡り歩いてきた。2017年4月にはスペイン人選手として初めてラ・リーガ・サンタンデール、セリエA、イングランド・プレミアリーグ、ブンデスリーガで得点するという快挙も達成。彼はそんなキャリアを通して「様々な国に住み、異なるサッカー、異なる生き方、異なる文化を学べたこと」を最大の収穫に挙げ、「その機会を与えてくれたサッカーに感謝している」と話していた。

第3のテーマはヴィッセル神戸と日本について。バルセロナ時代から行きつけの日本食レストランをきっかけに日本に憧れを持つようになったというボージャンは、Jリーグの印象について「日本の選手はアスリート性が高く、疲れ知らずで走り続ける。フィジカル的な要求が高いリーグで驚いた」とコメント。驚いた日本人選手としてはチームメートの汰木康也を挙げ「ヨーロッパでも十分プレーできる」と太鼓判を押した。

神戸でプレーした1年半は、怪我続きで満足のいく結果を残すことはできなかった。ボージャンは日本で過ごした日々を「最も1日が長かったと同時に、最も成長できた場所」と振り返り、「多くの思い出ができた」とも話していた。

インタビュー後に行われた質疑応答では現在のバルセロナについての印象、スペインと日本のリーグの違い、小柄なFWがいかにして屈強なDFたちを出し抜くかのアドバイスなどを語ってくれた。残念ながら神戸とは契約延長に至らず退団が発表されたが、今後のボージャンの活躍を期待したい。

講座の後は小澤氏、観光パートを担当してきた西塚淳氏と参加者による打ち上げも行われ、2022年のラ・リーガ講座を締めくくった。

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