【埼玉パナソニックワイルドナイツ】高まる連係面。王者に慢心はまったくなし

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埼玉パナソニックワイルドナイツが12月25日、ヤマハスタジアム(磐田)で静岡ブルーレヴズと対戦する。開幕戦で東芝ブレイブルーパス東京に勝利したチームは、勢いに乗って連勝を目指す。午後2時半キックオフだ。

開幕戦では相手にリードを許す展開になったものの、布巻峻介、坂手淳史キャプテン、松田力也にトライが生まれて逆転勝利を収めた。昨季の王者の風格を漂わせた戦いは見事だった。

だが、すべてが良かったわけではない。復帰戦でトライを決めた松田が「開幕戦はプレッシャーを受けて、厳しいゲームになった。細かいミスなどがあったのでチームとして課題点を修正して次へ臨んでいく」と話したように、選手たちに慢心はまったくない。

東芝ブレイブルーパス東京戦で3トライを決めた埼玉パナソニックワイルドナイツだが、トライゲッターのウイング、センター、フルバックに得点者はなかった。開幕戦で先発したスクラムハーフの小山大輝は「ブレイクダウンで相手の圧力に押されて、効果的に展開できなかった」と振り返る。それはチームの伸びしろと言い換えられるだろう。日本代表組のチーム合流から約2週間で、チームは未完成。試合を重ねながら進化していく。

20日のトレーニングでは、15対15の実戦形式でコンビネーションを入念に確認した。日本代表のセンター、ディラン・ライリーが鋭いランニングを見せるなど手ごたえは十分だ。松田は、ダミアン・デアレンデらと連係の細部を確認。チームのコンビネーションは確実に高まる。そうすることで、マリカ・コロインベテ、ダミアン・デアレンデらタレントの活躍にもつながる。

開幕戦から先発5選手を入れ替えてビジターゲームに乗り込むことになった。平野翔平、リアム・ミッチェル、ラクラン・ボーシェー、内田啓介、竹山晃暉が入り、開幕連勝へ向けて闘志を高める。分厚い選手層に裏付けされたし烈なチーム内競争が、チームをさらに強くしていく。

今節は、序盤の攻防が焦点の一つだ。開幕戦では立ち上がりにリズムがつかめずにトライを許した埼玉パナソニックワイルドナイツに対して、静岡ブルーレヴズはキックオフ直後にマロ・ツイタマが相手キックをチャージしてそのままトライを奪っている。相手の動きを把握しながら、主導権を手繰り寄せられるか。その上で、スクラム、ラインアウトといったセットピースで優位に立ってゲームを進めたい。

ゲーム内容とは直接関係はないが、堀江翔太の「短パン」にも注目だ。開幕戦後の会見で、テレビ局記者から「短パンの大きさがこれまで違うようですが?」と質問されて、「いままでは3XLだったが、開幕戦は4XLを履いてしまった(笑)。いつもと違うなと感じていた。次戦はサイズを合わせて、動きやすくします」と笑顔で明かした。途中出場が濃厚な堀江の迫力のプレーと、短パンのフィット具合も見どころとなる。

一戦必勝。埼玉パナソニックワイルドナイツは、静岡ブルーレヴズ戦だけに照準を合わせて勝利をつかみ取る。

(伊藤寿学)
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ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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