母校ジャージーで士気高揚!?別府でスピアーズがダイナボアーズに快勝!
【クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(ラグビー)】
終始激しい肉弾戦を40点差で勝利
日本代表も合宿で使用する別府市内の実相寺多目的グラウンドで、80分間の激しい肉弾戦が繰り広げられた。
序盤は、先発メンバーのフォワード陣に、今季初出場となるオペティ・ヘル選手やルアン・ボタ選手、トゥパ フィナウ選手といった昨シーズン主力選手を置いたスピアーズが、近場の密集戦で有利に立つ。
スピアーズボールでキックオフした直後のファーストスクラムで反則を奪うと、ゴール前に蹴り出しラインアウトを選択。このラインアウトからモールを組むと、圧力をかけ前に出る。すぐさまバックスに供給すると12番立川選手が外側のスペースを見逃さず左外にキックパスをして11番木田選手の先制トライを演出した。
前半はその後も、8人の合計体重がほぼ900キロのフォワードが圧倒する。セットプレーといわれるスクラムやラインアウトを軸に相手陣に居座り続けた。
前半20分付近には、フォワードのプレッシャーからディフェンスを崩して、速いバックス陣を走らせ、13番テアウパ選手と11番木田選手がトライ。
19対0で前半を終えた。
大きなフォワード陣と速いバックスリー(ウィングとフルバックの総称)が目立つ前半だったが、この二つをうまく連携させて試合のペースを握った9番、10番、12番の中軸を担う選手たちの貢献は大きい。
9番藤原選手は素早い球出しでフォワードにギリギリのタイミングでパスを出し、相手ディフェンスを翻弄。10番押川選手は献身的なタックルを見せピンチを助けた。そして、12番のキャプテン立川選手は状況をよく見て、正確なキックパスでトライに繋げる。
後半はメンバーをガラリと変えたスピアーズ。
相手に先制を許すが最終的に点差を広げたのはスピアーズだった。
互いに打ち合いともいえるような攻撃の応酬だったが、プレシーズンで鍛え上げた選手たちの足は最後まで止まらなかった。
タッチキックもなかなかラインを切らず、プレー時間が長く続くきつい展開が幾たびか生じたが、スコアに繋げたのはスピアーズ。
後半20分ごろには今季入団のトニー選手の突進からクロッティ選手がトライ。
このトライを皮切りに、ペナルティトライや両センターで繋いだトニー選手のトライと点差を広げる。
最後は、試合終盤のダイナボアーズの猛攻から、逆にボールを奪い返した近藤選手が50m以上を走りきり、最終スコア47対7で快勝した。
相手を抱え上げる藤原選手とウヴェ選手 【クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(ラグビー)】
左からテアウパ選手、島田選手、リカス選手 【クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(ラグビー)】
最後のトライで独走した近藤選手 【クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(ラグビー)】
チーム初!オールドジャージーでキャプテンズラン
「前後半を通じて、ここまでやってきたことをしっかりとパフォーマンスに発揮することができました。また、この合宿を通じてチームとしても、選手ひとりひとりも成長し、いい競争が生まれています。別府での合宿は素晴らしい環境で練習ができました。また、練習だけでなくチームアクティビティーなどを通じて、よりチームとしてまとまることができ、シーズンに向けていい時間を過ごすことができました。」
とコメントした。
チームアクティビティーといえば、試合前日の調整練習、いわゆるキャプテンズランにて選手たちが過去所属したチームのジャージーを着用する「オールドジャージーデイ」をチームは実施。各々の高校や大学などの母校ジャージーを着て練習した。
このオールドジャージーデイは、思い出のジャージーに袖を通すことで、改めてラグビーができる環境やこれまで自分をサポートしてくれた人たちに感謝しようという意図から行われたもの。
これまでもチームは合宿最終日などに実施してきたが、練習日に、しかも試合前日のキャプテンズランの日に行うことはチーム初の試みだ。
これについて立川キャプテンは、
「これまでも行ってきたイベントだが、練習日に行うことで改めて自分たちのルーツを再認識し、試合へのモチベーションが高まるいい機会となりました。」
とこのチームイベントの意義を話した。
これから大学ラグビーも高校ラグビーも盛り上がりを見せるこの時期。
スピアーズはラグビーの感謝を忘れず、着実なチーム作りを進めている。
オールドジャージーで練習する選手たち。立川キャプテンはもちろん天理大学のジャージーを着用 【クボタスピアーズ船橋・東京ベイ(ラグビー)】
写真:チームフォトグラファー 福島宏治
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