自己ベスト更新 西山ゆかりが示す不惑の境地

チーム・協会

【<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>】

 JLPGAステップ・アップ・ツアー2022シーズン第15戦『宍戸ヒルズレディース 森ビルカップ』(賞金総額2,000万円、優勝賞金360万円)大会第2日が10月27日、茨城県笠間市・宍戸ヒルズカントリークラブ 東コース(6,428ヤード/パー72)で行われた。この日、自己ベストの64をマーク。ベテランの西山ゆかりが通算9アンダーで首位へ浮上。3打差の通算6アンダー、2位でルーキーの藤田かれんが最終日の逆転を狙う。通算5アンダー、3位タイは宮澤美咲など4人が続く。
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 まさに不惑。発見は毎日ある。西山ゆかりが自己ベストの64をマーク。8バーディー、ノーボギーの素晴らしいプレーを展開した。

 特にピンチをチャンスへ変えた13番。まさに、この日のハイライトといえるかもしれない。右バンカーからの第2打をグリーン手前に。「上がって下るのかなぁ。スピンが効くのかなぁ。かなり迷った。でも、そんな状況からチップイン。ビックリしました」と振り返った。続く14番でも勢いを味方にバーディー奪取。

 また、上がり2ホールも強烈なインパクトを残した。17番で2メートルを決め、最終18番では残り136ヤードの第2打を8Iで、あわやイーグルのシーンを演出した。惜しくも10センチ及ばなかったものの、素晴らしい切れ味を披露。

 「やはり、最後の2ホールをバーディーで締めくくれたことがうれしい。正直な話をすると、スコアボードをみてエッ、こんなスコアでプレーしているーと驚いていた。でも、ここは開き直っていこう。最後を締めて…。バーディーホールはすべていい内容だったけど、この2ホールの状況は本当に良かった」と話した。これもまた、新発見といえるだろう。

 「40歳になっても、自己ベストを更新できたぞ。うれしいです。本当に」と満面の笑顔で語っている。もちろん、体調維持へ細心の気配りをかかさないなど、好調の理由はいくつもあった。ただし、人柄を表すようにもっとも感謝を伝えたのは同組の3人。「成田美寿々さん、小倉ひまわりさん、櫻井心那さんのおかげです。みなさんと年齢の話もしたし、とにかく、成田さんがいいムードをつくって、引っ張ってくださった。お母さん、といわれたけど、櫻井さんが、私の母はもっと年上ですよーそんな感じでとにかく楽しい。リズムはもちろんだけど、明るい。ありがたいです。皆さんに感謝いたします」と語っている。

 もちろん、首位で迎える最終日。優勝を見据えていた。「最近、すごく調子がいい。ステップから川崎春花さんのような選手が出ているし、私だってもっと努力しなければなりません。2位に3打差があっても、私のゴルフに集中です」と背筋を伸ばしている。

 雑念はなし。楽しんでプレーする。これぞ、生涯スポーツの神髄だ。
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