【柏レイソル】8/14柏vs広島プレマッチコラム『柏の9番〜北嶋から工藤、そして武藤雄樹へ』
【KASHIWA REYSOL】
「レイソルの9番は素晴らしい選手が付けてきた」
8月6日京都戦。アディショナルタイム90+8分のラストプレーで決勝ゴール 【(C)KASHIWA REYSOL】
厳密に言えば、この時の工藤は背番号19。9番を背負うのは翌年からだ。ただ、このシーズンの途中に北嶋秀朗がロアッソ熊本へ移籍し、欠番となっていた9番を工藤が背負う決意を固めた試合が、このアルディージャ戦でもあった。
0-2のビハインドから工藤が逆転勝利に導いた 【(C)KASHIWA REYSOL】
試合は後半に入ってレイソルが盛り返し、澤昌克と増嶋竜也の得点によって土壇場で同点に追いついた。残された時間はわずか。延長戦突入かと思った後半アディショナルタイム、右サイドからのクロスに飛び込んだ工藤が頭で合わせ、ネットを揺らした。サンガ戦の武藤と同じように、得点を決めたそのままの勢いで工藤はゴール裏のサポーターの元へ駆け寄り、喜びを爆発させた。苦しむチームを窮地から救い、勝利へ導いたことによって「これでキタジさんに胸を張って『9番を付けさせてください』と言える」と、工藤は翌シーズンから9を背負う覚悟を決めた。
北嶋秀朗(右)から工藤壮人へ柏の9番は受け継がれた 【(C)KASHIWA REYSOL】
翌2013年、背番号を19から9に変更した工藤は、ヤマザキナビスコカップ(現YBCルヴァンカップ)決勝でも千載一遇のチャンスをモノにし、レイソルに14年ぶりのリーグカップをもたらした。また、2015年には当時まで北嶋が持っていたレイソルのJ1最多得点記録を塗り替えており、工藤が樹立したJ1通算56得点は、いまだにレイソルのクラブ最多記録となっている。
【(C)KASHIWA REYSOL】
あの日の工藤と同じように今季から覚悟を持って9番を背負った武藤、そしてサンガ戦の劇的な決勝点。9番に込められた魂は、今もなお脈々と受け継がれている。
(文:鈴木 潤/柏レイソルオフィシャルライター)
【(C)KASHIWA REYSOL】
【(C)KASHIWA REYSOL】
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ