0.25のこだわり 西郷真央―勝負の神髄

チーム・協会

【<Photo:Toru Hanai/Getty Images>】

 JLPGA ツアー2022シーズン公式競技・第1戦『ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ』(賞金総額1億2000万円、優勝賞金2400万円が5月5日、茨城県つくばみらい市・茨城ゴルフ倶楽部 西コース(6680ヤード/パー72)で開幕する。4日はプロアマトーナメント、公式会見が行われた。

 百花繚乱のJLPGAツアー。今大会も混戦ムードだがVの大本命といえば―の前週でも、見事な逆転優勝を飾っただけに、上昇が見込める今大会はさらに期待が高まるのも無理はない。とはいえ、いつになく慎重でいつも以上に気を引き締めている。

 「距離が長いことを確認しました。第1打の精度で大きく攻め方が変わります。フェアウェイをキープしなければならない。また、バーディーをとること以上にパーセーブすることが大事です。そうでなければ、スコアメークができません」と慎重だ。というのは、昨年の今大会で、チャンスを生かせなかったから。

 「第3日が終わってトップと3打差。最終組ではなかったけど、前でプレーすれば気持ちよくスコアを伸ばしやすい状況にあった。でも、そんな気迫が空回りで、逆にスコアを落として…。勝つぞ、バーディーを決めたい―らは、「メジャーは、まだか」という強烈なエールが送られている。失敗はできない。最善の準備を整えた。その結果が0.25度。1Wのロフト角を立て、繊細な用具へのこだわりに表れる。わずか1度の1/4までおろそかにしない。

 「気温が上昇し、出球が少し浮きやすい。そうなると、ボールの勢いがなくなってしまいます。ほんの少しの改良のおかげで、また勢いが戻りました」と説明する。その上で、練習場では、アイアンのハーフショットで方向を確認→その後、すぐさま1Wでショット練習を行う。

 「アイアンショットで、指と手の良い感覚を残して、1Wではフェースと指の感覚を合わせる。そうすれば、誤差がなくなりますよ」と、珍しくテクニカルな話を。優れた感性を磨く、達人の調整法は興味津々だった。だからこそ、好調期間が長続きするのだろう。

 さらに、自身が大切にする睡眠を、「夢はみているかもしれないけど、ほとんど覚えていない。試合期間中は早くベッドへ入る。いつの間にか、眠っています。翌日のスタート時間から逆算し、8時間」と話した。

 気力・体力の充実は厳格な節制から。態勢は整った。
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