<金秀シニア/FR>塚田好宣!悲願のシニアツアー初優勝を遂げる

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【©PGA】

金秀シニア 沖縄オープンゴルフトーナメント2022

 
 PGAシニアツアー開幕戦「金秀シニア 沖縄シニアオープンゴルフ」の最終ラウンド。2位タイスタートの塚田好宣(52)が5バーディー2ボギーで通算7アンダーで初優勝を飾った。1打2位に手嶋多一(53)。3位には通算5アンダーでタワン・ウィラチャン(55)が続いた。

プロゴルファー塚田好宣は、世界の様々な大会で優勝してみたい、そんな大きな夢は描いていた。日本ではAbemaTVツアー、レギュラーツアーでは優勝を経験した。50歳になりシニアツアー優勝を味いたかった。シニアツアーに参戦して3年経つが、優勝のチャンスはするりと手中から逃げていく。ベテラン強者が揃うシニアツアーは、そう簡単には勝たせてくれなかった。

最終ラウンドは、塚田と同じくシニア初優勝を狙う丸山大輔、2019年賞金王・ウィラチャン、2019年大会覇者・手嶋といった実力者が揃った。

 塚田は3番パー3、192ヤードを3番アイアンで3メートルにつけてバーディー。丸山がスコアを落として、優勝争いから脱落する。7番パー4では1メートル、9番パー5ではセカンドショットをグリーン手前まで運び、アプローチを50センチにつけ、前半で3つスコアを伸ばし、通算7アンダー。この時点でトップを快走する手嶋とは1打差の8アンダー。塚田は必死で食らいつくしかなかった。

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 バックナインは喜瀬の風もだんだん強く吹き、コースの難易度もぐんと上がる。

 ウィラチャンも優勝戦線から脱落。手嶋と塚田の一騎打ちという様相になった。

 12番パー5ホール。残り250ヤードのセカンドショットは3番ウッドで4メートルにつけて4つ目のバーディー。手嶋もバーディーとして差は縮まらず。塚田の13番パー4は残り180ヤードを6番アイアンでショットしたが、風の読み違いでグリーンの奥へボールが転がりアプローチも寄らずにボギー。この時点で2打差となってしまったが、15番パー4で手嶋が痛恨のダブルボギーを叩き、ここでプレーの流れが変わった。

 塚田とスコアが並ぶ。

 16番パー4のセカンドショットで塚田は計算しすぎてダフってしまったが、ボールは手前から転がり30センチまで寄る。運も味方につけてのバーディーで、逆転に成功した。17番パー3は両者ボギー。18番パー5では、第4打のアプローチを1メートルに寄せて、しっかりとパーパットを決めた。

 塚田に悲願の初優勝が転がり込んだ。最後の1打まで、気が抜けない試合展開だった。

2020年から始まってしまったコロナ禍での活動制限は、人々の生活リズムに影響を与えた。

 塚田が毎年シーズンオフに訪れていた東南アジアでのゴルフ合宿も渡航が中止となり、国内でのトレーニングを余儀なくされた。トレーニングを続けた結果、腰痛の症状がでてしまった。昨年のオフシーズンに、同級生の篠崎プロに紹介してもらい、整形外科でトレーナーと理学療法士に診断してもらった。それは身体のゆがみやねじれにより、姿勢が悪くなって、腰痛も引き起こしていることだった

 。自分では「くせ」のあるスイングだと思っていたのに、それはゆがみから悪姿勢をかばっているだけだということもわかった。怪我をしないための、正しい体の使い方を学ぶ指導がスタート。1年以上の期間を要したが、自分にあった正しい歩行と、足の裏全体で地面をしっかり掴むことで、スイングにも自信がついてきた。

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 勝てるといわれつづけた2021シーズンは万全ではなかったから勝てなかった。2022シーズン開幕で、ようやくコンディションが整ったことが証明され「優勝」を示すことができた。

 「ここはコースとしても風の読みも難しかった。だから勝てたことで自信もつきました。欲張っちゃいますけど、あと何回か優勝したいな(笑)」と、塚田は笑顔で大会を締めくくった。

 塚田は改めて感じた。アジアンツアーで慣れている、アジア特有の過ごしやすい沖縄の温暖な気候が好きだということ。日本の各ツアーで優勝できたので、海外に挑戦してみようと。そして何よりお酒の美味しい沖縄が大好きになった

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著者プロフィール

PGAはゴルフの正しい普及と発展を願い、誰にでも愛される「国民のスポーツ」「生涯スポーツ」となるため、日本ゴルフ界のリーダーとして活動しています。PGAの使命は、トーナメントプレーヤーの育成、ゴルフ大会の開催・運営に加え、ゴルフの正しい普及と発展を具現化するために、ティーチングプロ資格を付与したゴルフ指導者を育成しています。さらにPGAでは幅広い分野で積極的な取り組みを行い、地域に密着した社会貢献活動、ジュニアゴルファーの育成など多方面にわたる取り組みを日々歩み続けています。

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