【サーフィン】2022年ロングボード・ツアースケジュール公開。出場停止処分の世界王者の行方はいかに?
【© WSL / Mike Ito】
今年のWLTは、CT(チャンピオンシップツアー)がそろそろシーズンの折り返し地点に差し掛かる時期になってもスケジュールが公表されず、更には昨年45歳の最年長記録で3度目のワールドタイトルを獲得したジョエル・チューダーがCT(ショートボード)とLT(ロングボード)で賞金額に8倍もの差があることについて自身のInstagramで訴え、出場停止処分まで下されてしまい大騒動となっていたが、遂にそのスケジュールが発表された。
ジョエル・チューダーはどうなるか?
2021年に3度目のワールドタイトルを獲得したジョエル 【© WSL/Thomas Lodin】
更にツアーが1イベントになる予定ということにも触れ、返答を求めた。
このジョエルの訴えに、WSLコミッショナーのジェシー・マイリー・ダイヤが返答してInstagram投稿の削除を求めたが、ジョエルは的を得ていないと反論。男女平等だったとしてもショートボードとロングボードは平等に扱われていないと指摘した。
更に既存のCTにロングのイベントを追加することを提案した。
これがWSLのルール違反にあたるとして出場停止処分を下されたのだ。
そもそもジョエルは悪気があってこのような投稿をしたわけではなく、ロングボーダーの将来を考えての提案という形だった。
WSLとWLT代表としてのジョエル、両者が納得できる着地点が注目されていたが、今回WSLから発表されたスケジュールでは、ジョエルの提案を取り入れ、ショートボードのCS(チャレンジャー・シリーズ)と2イベントを併催させ、最終戦のみマリブで単体のイベントを行うことになった。
更にカリフォルニアのハンティントンビーチで開催されるCSの『Vans US Open of Surfing』はジョエルが主催する『Vans Duct Tape Invitational』がイベント名になる。
肝心の賞金額については触れていないが、以下のジェシーの声明や、ジョエルが新たに更新したInstagramの投稿を見るとジョエルの出場停止処分に関しては解除されると予想される。
「2022年にワールドロングボードツアーを復活させることができ、大変嬉しく思う。ロングボードコミュニティは非常に情熱的よ。プロサーフィンにおけるこの重要な部門の将来を計画する際、彼らから得た全てのフィードバックを感謝して汲み取るわ。今年のツアーは3つのイベントを開催する予定。最後にマリブの象徴であるファーストポイントでワールドチャンピオンが決まるのを楽しみにしている」
ジェシー・マイリー・ダイヤ
2022年WLTスケジュールとフォーマット
●5月16日〜24日
オーストラリア・マンリービーチ
『Sydney Surf Pro WLT』
●8月3日〜7日
カリフォルニア・ハンティントンビーチ
『Vans Duct Tape Invitational』
●10月3日〜13日
カリフォルニア・マリブ
『WSL Longboard Championships』
初戦の舞台 マンリービーチ 【© WSL / Dunbar】
シドニーに近い典型的な遠浅のビーチブレイクで観客動員数も期待できる。
2戦目のハンティントンビーチは象徴的なピアでサンドバーが形成され、『Vans Duct Tape Invitational』は過去に何度も『Vans US Open of Surfing』と併催されているため、選手達もやりやすいイベントだろう。
最終戦のマリブは昨年と同じ舞台で、世界中のロガーが憧れる長く美しいライトの波が特徴だ。
ハンティントンビーチ 【© WSL /Morris】
2021年ランキングトップ10、各リージョナルから選ばれた7名、WSLワイルドカード1名、イベントワイルドカード2名で構成される。
日本人選手は田岡なつみが2021年ランキング7位に入っているために出場が確定。
男子はリージョナルからの選出が予想される。
第1戦のマンリービーチ、第2戦のハンティントンビーチは5,000ポイント。
最終戦のマリブのみ10,000ポイントが与えられ、ワールドタイトルは3イベントの内、ベスト2イベントのポイントで決まる。
なお、ツアーディレクターは今年もデヴォン・ハワード。
今回の発表に併せて以下の声明を出している。
「ワールドロングボードツアーのキックオフと今年後半に象徴的なブレイク、マリブのファーストポイントでワールドチャンピオンが決定することを楽しみにしている。また、今年のツアーがマンリービーチからスタートし、ハンティントンビーチに続くことも楽しみだね。このツアーの全てのブレイクでチャンピオンが誕生している。今私達が知るサーフカルチャーが世界の舞台に登場した1960年代まで遡り、ロングボードの歴史に彩られるんだ」
デヴォン・ハワード
今年も最終戦はマリブ 【© WSL / Thomas Lodin】
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