ラグビー「猪軍団猛突進」開幕5連勝で後半戦へ

チーム・協会

【三菱重工相模原ダイナボアーズ】

ジャパンラグビーリーグワン「ディビジョン2」は後半戦へ。D1昇格に向けて三菱重工相模原ダイナボアーズが猛突進で5連勝!!

ダイナボアーズが好調だ。
チームを象徴する「猪」のごとく開幕から猛突進の5連勝で前半戦を首位で折り返した。
「ここがゴールではない。昇格することが今季の目標」とあくまでも冷静にゴール地点を見定めるグレック・クーパーHC。トップチャレンジリーグ時代から「昇格」まであと一歩という状況を打破した指揮官は、今季もチームを昇格へと導くべく、レベルアップに余念がない。戦力を見ても昨季トップリーグベスト15に選ばれたCTBマイケル・リトルを筆頭に、SOコリン・スレイド、ベテランHO安江祥光、LOジャクソン・ヘモポといった実力者が揃い、それぞれに持ち味を発揮している。また、今季新戦力となったFL鶴谷昌隆(SA浦安から移籍)やSH岩村昂太(トヨタVから移籍)といった移籍組もチームによくフィットしている。

その中でも特に輝きを放つのがWTBベン・ポルドリッジだ。
2020年にWG昭島よりダイナボアーズへ加入。2021シーズンは負傷により公式戦への出場はなく、ノーマークの状態で2022シーズンを迎えた。
彼の特徴は「とにかく速い。」
第4節、三重Hとの試合では、自陣ゴール前からターンオーバー。約95mを独走し、圧巻の走りを披露している。トライゲッターとして走り抜くチカラは国内でも屈指。開幕から5戦連続トライ、全9トライをマークし、ディビジョン2においてはトライ獲得数をトップでひた走る。ダイナボアーズの韋駄天となるか後半戦も目が離せない。

ジャパンラグビーリーグワンD2第5節終了時点でトライ獲得数をトップで激走中! 【三菱重工相模原ダイナボアーズ】

チームの「好調」を後押ししている要因は他にもある。
チームを支援する「ダイナメイト」の存在だ。
今季、ダイナボアーズはチームを支援するサポーターを「ダイナメイト」と呼び一体感を醸成している。
「ダイナボアーズといえば?」と問えば多くのラグビー関係者は「地域に根差している」という言葉が返ってくる。
そのイメージは、長年チームが最も大切にしている精神のひとつだ。
新リーグとなったジャパンラグビーリーグワンは、日本ラグビーの強化はもとより、ラグビーの普及と発展を目的に「地域性」を重んじている。
よって各チーム名にホストエリアとなる地域名が入り、ホストゲームではラグビーのみならず様々なイベントや演出で会場を盛り上げている。
ダイナボアーズは、2007年にトップリーグへ昇格後、チーム名を現在の「三菱重工相模原ダイナボアーズ」へと改名し、地域とともに歩むことを決意。チームカラーも相模原市のシンボルカラーの「みどり」を貫いている。

「地域の財産になりたい。」そう話すのは営業統括の佐藤喬輔だ。
ダイナボアーズでは昨年度から親会社からのサポートに限らず、市内をはじめ県内の企業から支援を募る「スポンサーセールス」を開始した。
「私たちが大切にしたいのは、チームの存在価値です。ゆえに応援してください。というスタイルではなく、ダイナボアーズに何ができますか。という姿勢でお話を聞かせていただいています。」
それぞれの企業が抱える課題に対し、ダイナボアーズに何ができるのか。
福利厚生として社員やその家族が楽しめる環境の提供。
広告宣伝や力強いイメージといったブランド力の向上。
地域課題、社会課題に対しともに取り組むパートナー。
など、それぞれの想いも求めるかたちもバラバラ。それを聞き出し、ともに歩める可能性を探ることが、この仕事の第一歩と佐藤は続ける。
「しっかりとしたセールスシートや、構想はもちろん大切です。先ず大切にしていることは普段の取り組みやその姿勢です。地域に対する想いに共感いただくことはとても重要だと思います。」
その言葉通りダイナボアーズでは、年間100を超える地域活動に取り組んでいる。2021年度は活動制限等により活動は減ったものの、着実に相模原の地にラグビーは根付きはじめている。市内小学校では体育で行われる「タグラグビー」の授業に同チームの選手やスタッフが指導者として参加し、楕円球の楽しさを伝えている。更には地域との関わりを通して課題解決を学ぶ「総合的な学習」では「ダイナボアーズの応援」をテーマに、年間を通して実践的な学びの場として2つの小学校が取り組んでいる。

教育の場に限らず、地域イベントの参加はもちろん、最寄り駅などの清掃活動や、商店街との関りにも積極的だ。
「地域との関わり」を意識するのは、運営・事業スタッフのみにならないのがダイナボアーズ流だ。
休日になると市内のラグビースクールへ赴き、熱心に指導に加わる選手たちがいる。在籍14年目のベテラン阿久田健策やSOイーリニコラス、FL武者大輔だ。同選手たちは、自身の子をスクールに通わせながら、コーチングにも加わっているのだ。
「普段から指導にあたっていただいているスクールコーチの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。子どもたちがラグビーを楽しむ環境があるのが有難いですし、熱心に指導してくださっているからこそ、子どもたちも本気になります。私自身トップチームでもっともっと頑張ろうという原動力になりますし、学びの場としています。」
そう語る阿久田は第5節の日野RD戦において今季初出場を果たしている。

多くのダイナメイトで埋め尽くされた秩父宮ラグビー場 【三菱重工相模原ダイナボアーズ】

そんなダイナボアーズを象徴する光景が1月10日秩父宮ラグビー場にあった。
ジャパンラグビーリーグワンD2開幕戦での花園近鉄ライナーズ。
開場を前に秩父宮ラグビー場には多くの人で賑わい、ラグビーシーズンの到来にたくさんの笑顔が溢れていた。
「バスから秩父宮ラグビーにできた列を見て、正直驚いた。選手たちは一気にスイッチが入った。初戦の勝利はチームだけでなく、ダイナメイトと一緒に勝ち取った勝利だったと思う。」
そう語るHO安江祥光は声援の力を誰よりも痛感していた。
観客席には5,000人を超えるダイナメイトが集まり、声に出せない声援を送る。特に目立ったのが緑色のTシャツを着た多くの子どもたちだ。
はじめて秩父宮ラグビー場に来たという家族連れも多く、目を輝かせながらラグビーを楽しむ光景が広がっていた。
リーグ戦はまだまだこれから。ダイナボアーズの挑戦は続く。
ただし、今年のダイナボアーズは間違いなく強い。

試合を華やかに盛り上げるD-STARS(ダイナスターズ) 【三菱重工相模原ダイナボアーズ】

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著者プロフィール

ジャパンラグビートップリーグ所属の三菱重工相模原ダイナボアーズの公式アカウ ントです。 神奈川県相模原市をホームタウンとし、 「ラグビーを通じて、すべての人々と、夢と感動をわかちあう」ことを活動理念と しています。 クラブの最新ニュースやイベント、チケット、オフィシャルグッズなど様々な情報 をお届けします。

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