「頂点を、つかむ。」。今年こその優勝を狙うロッテ、人に感謝をし人のために尽くし、ファンに喜んでもらうためにプレーをする。

千葉ロッテマリーンズ
チーム・協会

【森脇浩二ヘッドコーチ】

 A組石垣島キャンプ最終日となった2月13日。森脇浩司ヘッドコーチは朝、集合をした選手たちに「一つだけ話をさせてください」と切り出した。

 「今年のキャンプは雨も多く、グラウンドコンディションを整えるのが大変だった。その中でこれだけのメニューをしっかりと消化することが出来た。それは朝早く暗い時間から遅くまでグラウンドをいい状態にしてくれた人たちがいるということ。シートを張って整備して、本当に神経を使ったと思う。私たちはそういう人に感謝をしないといけないと思う」

 技術論でなければチーム戦術に関することでもなかった。語りたかったのは周りへの感謝の想いだった。グラウンドキーパーの人。そして2月のキャンプのために準備をしてくれた石垣島のスタッフの人。トレーナーにデータ分析を行うスタッフ。選手たちは様々な人に支えられてプレーをしていることを伝えたかった。キャンプ最終日に言葉にしたのは「あえて」と森脇ヘッドは言う。

 「当たり前のことを当たり前にしなさいと我々は教えている。その当たり前の中にはプレーだけでなく人への感謝の想いも当然、含まれている。それを忘れてはダメ」と力説する。

 そして選手たちへのメッセージはもう少し続いた。

 「この環境を作ってくれた人たちの事を考えると一球も一振りもおろそかにできないはず。それがワンプレーの重さ。1勝の重さにつながる。人間だから誰もが気が緩んでしまいそうになる時がある。そんな時はみんな分かっていると思うけど、支えてくれている周囲への感謝の気持ちを感じて欲しい」。

 みんなの目を見て、想いが伝わったことを確認して最終日の練習がスタートした。
 
 2021年は141試合目で優勝を逃した。あと3勝すれば優勝だった。勝てるはずだった試合。ちょっとしたワンプレーによる歪みが重なり、バファローズとの差となった。井口資仁監督はだからこそ今年の石垣島キャンプでは紅白戦を行わず、徹底的に細かいチームプレーの確認作業に時間を割いた。森脇ヘッドもその意向を組みノックを繰り返し、ワンプレーをおろそかにしないための練習を行った。その成果、手ごたえは掴んでいる。最後に土台としてあるべき大事な心掛けを語ることでさらなるチーム内の意思徹底を図った。

 かくしてマリーンズは那覇へ移動するメンバーと石垣島に残留するメンバーに分かれる次のフェーズに移った。ここからは実戦の中でさらにチームとしての精度を上げていく。「頂点を、つかむ。」リーグ優勝をするという強い意志をストレートに表現したチームスローガンで挑む2022年。万事徹底。人に感謝をし、人のために尽くし、誰かに喜んでもらうためにプレーをする。最後にみんなで美酒に酔う。
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