早大ラグビー蹴球部 12/26 全国大学選手権 対明大戦展望

チーム・協会

【原をはじめとする4年生の活躍に期待したい(早稲田スポーツ新聞会)】

全国大学選手権 12月26日 対明大 東京・秩父宮ラグビー場

【早稲田スポーツ新聞会】記事 山田彩愛、写真 内海日和

宿敵・明大を関東大学対抗戦(対抗戦)で3年ぶりに破り、対抗戦を2位で終えた早大。歓喜の瞬間から3週間が経った26日、全国大学選手権(大学選手権)の初戦で、再び明大と対戦する。大学選手戦は対抗戦とは異なり、黒星がついた瞬間、敗退が決まるトーナメント方式だ。緊張感が張りつめ、重圧のかかる試合となるだろう。ここで確実に宿敵から白星を挙げ、『年越し』を決めたい。そしてその先に見据える『荒ぶる』に向けて自信をつけたいところだ。

 前回の対戦では拮抗(きっこう)した試合展開の中で、早大が2トライを奪い勝利を収めた。今回も明大相手に一筋縄とはいかないだろう。特に課題として露呈したのがセットプレー。スクラムでは明大の強靭(きょうじん)なFWに圧倒され、ラインアウトではミスが見られた。マイボールスクラムはダイレクトフッキングで素早く球を出すことで対応。劣勢下でもどうにかボールを維持したものの、終始明大が優勢だった。プロップ小林賢太副将(スポ4=東福岡)や、フッカー原朋輝(スポ4=神奈川・桐蔭学園)をはじめとするFW陣がいかに修正し、相手に食らいつけるか。またミスをどれだけ減らせるかがポイントとなることは間違いない。

 課題は浮き彫りになったが、収穫もあった。前に出るディフェンスと早いラインセットで、相手に簡単にゲインラインを切らせなかった。粘り強いタックルで、明大のアタックを封じ、ストレスを与え続けたことで、相手のミスを誘う場面も見られた。そこから自らの攻撃の糸口を掴めたことが大きな勝因となっている。今回も堅固なディフェンスからチャンスを生み、持ち味の展開ラグビーでトライを奪いたいところ。今試合は前回の早明戦とは異なり、CTB長田智希主将(スポ4=大阪・東海大仰星)がスタメン復帰。さらに今年度1番だった小林が3番、前節で大きな活躍を見せたWTB小泉怜史(文構3=東京・早実)が11番で2試合連続スタメン入りを果たすなど、負けられない戦いに向けて盤石の布陣で臨む。

対抗戦の早明戦で劇的トライを挙げた小泉 【早稲田スポーツ新聞会】

 一方の明大、前回の早明戦では序盤にトライを先取したが、その後早大の固いディフェンスを打開できず、思うようなアタックができなかった。早明戦では辛酸を舐めたが、その後の大学選手権4回戦では前回王者・天理大とぶつかり、27-17で勝利。昨季のリベンジを遂げている。天理大戦では力強いスクラムで優勢になると、そこからBKを中心に展開しトライ。FWの盤石なセットプレーはもちろんのこと、CTB江藤良や両WTB松本純弥、石田吉平をはじめとする攻撃的で得点力のあるBK陣にも警戒が必要だ。

 『荒ぶる』へ、長田組の新たな戦いが始まる。今季迎える2度目の早明戦、明大は対抗戦での雪辱を果たすべく闘志を燃やしているに違いない。追われる早大だが、相手や舞台に関わらず、目指すものは勝利ただ一つだ。両校のプライド、そして『年越し』をかけた意地と意地とのぶつかり合いが、今幕を開ける。
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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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