早大ラグビー蹴球部 関東大学対抗戦 明大戦展望

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【早稲田スポーツ新聞会】

関東大学対抗戦 12月5日 対明大 東京・秩父宮ラグビー場

早稲田スポーツ新聞会(記事 谷口花、写真 横澤輝)

関東大学対抗戦(対抗戦)を締めくくる伝統の早明戦が、12月5日に迫り来る。現在、両校ともに帝京大に唯一の敗北を喫し、ここまでの成績は5勝1敗。今季も拮抗(きっこう)した試合が予想される。今年こそは、『重戦車』と評される明大を圧倒し、早大は対抗戦3年ぶりの勝利を飾ることができるか。

 前節の早慶戦では、前半は早大が終始主導権を握った。SO伊藤大祐(スポ2=神奈川・桐蔭学園)や、今季対抗戦初出場となったフッカー原朋輝(スポ4=神奈川・桐蔭学園)らが躍動を見せ、前半のトライに大きく貢献。30点ものリードで試合を折り返した。しかし後半は、慶大の猛追に圧倒され、4度のモールトライを献上し徐々に点差を縮められてしまう。しかし、粘り強い慶大の攻撃を最後まで封じ、40ー33で勝利を収めた。

 来る早明戦、勝敗を分けるキーポイントは、何といってもFW戦。経験豊富なプロップ小林賢太(スポ4=神奈川・桐蔭学園)を筆頭に力をつけてきたスクラムで負けないことが重要だ。さらに、早慶戦では劣勢だったモールだが、今節では修正して臨んでくることに期待したい。FW陣が一体となって『重戦車』を制圧できるかが、命運を握っている。BK陣は、これまで全試合に出場し、攻守の核となっていたCTB長田智希主将(スポ4=大阪・東海大仰星)が欠場。完成度に不安は残るものの、今季全試合スタメン出場し活躍を見せるSH宮尾昌典(スポ1=京都成章)、抜群な突破力でタテの攻撃を体現するCTB岡崎颯馬(スポ2=長崎北陽台)、ラストイヤーに闘志を燃やすFB河瀬諒介(スポ4=大阪・東海大仰星)ら他の選手たちが、勝利に導いてくれるに違いない。FW、BKが連携した展開ラグビーを披露し、敵陣のインゴールを叩き割ってみせる。

早慶戦では後半にトライを挙げ勝利に貢献した宮尾 【早稲田スポーツ新聞会】

 一方の明大は、卓越したスキルでゲームメークを担うSH飯沼蓮主将を筆頭に、攻勢のラグビーを展開。今春から徹底してきたフィットネスの強化は、試合を重ねるごとにより鋭さを増し、数々のピンチを打開してきた。特に、隙のないディフェンスを誇るFWは、今季も早大の脅威となるだろう。97%の獲得率を誇るスクラムや、190cm超えの選手がそろう正確なラインアウトでは、安定の強さを見せつけている。一方、突破力が光るBKは、今年も健在。WTB石田吉平、WTB松本純弥は、圧倒的なスピードで、好機を確実にトライへとつなげる能力を併せ持つ。また、果敢なアタックで敵陣に踏み入るCTB廣瀬雄也、スペースを生かした攻撃を仕掛けるSO伊藤耕太郎のゲームマネジメントにも注目。最後方で早大を迎え撃つFB雲山弘貴は、得意のキックで好機を手繰り寄せ、攻撃の核となる。

セットプレーがカギを握る 【早稲田スポーツ新聞会】

 注目を浴びる伝統の一戦。「絶対に負けたくない」という両校一人一人の特別な思いが、この一戦にはかかっている。激しい試合展開を制するのはどちらか。今、戦いの幕が切って落とされる。
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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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