VISION KA41「2041年にどのような姿で50周年を迎えるべきか」【未来へのキセキ-EPISODE 2】

鹿島アントラーズ
チーム・協会

【©KASHIMA ANTLERS】

 鹿島アントラーズは創設30周年を迎えた2021年10月1日、クラブが10年前の2011年10月1日に掲げた未来志向の経営方針「VISION KA41」に関するアップデート及び事業構想発表会見を行った。

 「VISION KA41」は、クラブが2041年に創設50周年を迎えるまでの経営ビジョン。「KA」はクラブのイニシャルであると同時に、その響きから「経営」を意味し、 「41」はクラブ創設50周年の2041年を示す。「2041年にどのような姿で50周年を迎えるべきか」を考え、未来に目を向けていくためのあるべき姿と重点施策を掲げたものだ。

 「VISION KA41」というクラブの根幹をなす経営ビジョンを見直し、改めて提示した目指すべき姿とそのための施策とは。

創設30周年から2041年に向けて目指すクラブの姿

 10年前に「VISION KA41」を発表したとき、2041年に目指すクラブの姿を5つに定義した。より強く、より愛されるクラブであるため、また収益性と効率性の高いクラブ構造を目指し、さらに重点項目としてスタジアム、選手育成システム、パートナーの強化施策を掲げて、この10年間を取り組んできた。

 そして創設30周年を機に、この「VISION KA41」を改めて見直した。

 5つのテーマにおける基本的な方向性は踏襲しながら、より具体的にそれぞれの定義をアップデート。クラブが進むべき道を言語化して示すことで、次の10年、20年へとつなげていくことを目指す。

 「VISION KA41」実現に向けて、これからの10年で目指す施策については次の通りだ。

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THE DREAM BOX(新スタジアム)構想:2026-30

5年後を目途に新スタジアムについての方針を決定。詳細については今後検討していくが、スタジアムの完成に終わりは設けず、常に進化するプラットフォームとして建築。イベント開催も実施できる機能を有するなど、周辺開発も進めながら新たな街のシンボルとして利活用される施設を目指していく。

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スタジアム周辺開発計画:2022-23 / 2026-30

スタジアムに隣接するスポーツセンターや水の広場、芝生広場の利活用、再整備を進め、にぎわい創出のための周辺開発に着手する。日々人が集い、交流し合えるような近隣住民や市民ニーズにあった開発を検討、水の広場と芝生広場は鹿嶋市と連携してイベント開催もできる会場へと整備を進めていく。

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アカデミー専用グラウンド整備:2021.12

アカデミー専用グラウンドを新たに整備し、育成組織の施設充実と強化を図る。今年9月にはふるさと納税型クラウドファンディングプロジェクト「アカデミーの未来をみんなで」を開始して着手中の建設費用の寄付を募り、2021年12月の完成を目指す。

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クラブハウスの増改築計画:2022.1 / 2026-30

現在のクラブハウスについては、今年度中にリノベーションを行い、新たに温浴施設やミーティングルーム及び撮影場所を兼ねたスペースを増築し、トップチーム選手の環境改善を図っていく。
スタジアムの将来構想に合わせ、将来的にはクラブハウスはスタジアム隣接地への新設を計画。

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グローバル戦略:2025-30

本格的にアジア地域のマーケットにおける事業収益化を目指し、10年以内目途に海外事業所を新たに設立。既存の海外リサーチ拠点を活かし、アジア市場におけるグローバルセールス強化プランを策定し、クラブの中長期目標である売上高100億円へとつなげていく。

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パートナーの課題解決を実現する関係へ:2023-28

パートナーのマッチデーアクティビティの更なる進化を目指す。パートナーのROI(費用対効果)最大化はもちろん、オープンイノベーション実現のため、地域と連携したPoC(概念実証)実施に向けての協力体制構築を推進し、パートナーの抱える課題を解決するためのソリューション・パートナーとしてのアントラーズへ。

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テクノロジーを駆使した、ファン体験の最大化:2023-30

テクノロジーを活用したファン体験のアップデートを推進する。スタジアムにおける観戦体験の向上だけでなく、パブリックビューイングをはじめ、遠隔地での視聴体験を高めていく、新スタジアム構想と共に、次世代エンターテイメントとして観戦体験価値の最大化を目指す。

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新たなコミュニティの創出支援:2021-25

地域(行政、教育、医療、地域団体)へのIT活用を積極的に支援し、鹿行地域の新たな魅力創出と情報発信の強化を実現していく。
学術連携を強化し、アカデミック分野での地位向上や、広域・オンラインコミュニティといったホームタウン外との交流を通じて関係人口・交流人口の増加を図っていく。

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SDGs達成への全社的な取り組み:2021-2030

SDGsへの事業指針を整理着手し始めた。大きなGOALである2030年に向かって具体的な計画を策定し、ステークホルダーとともにクラブ全体で取り組んでいく。

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クラブミッションの遂行へ

すべては勝利のため、変えてはいけないものを守りつつ、未来への歩みを進めていく。鹿島アントラーズの新たな挑戦が始まった。

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著者プロフィール

1991年10月、地元5自治体43企業の出資を経て、茨城県鹿島町(現鹿嶋市)に鹿島アントラーズFCが誕生。鹿角を意味する「アントラーズ」というクラブ名は、地域を代表する鹿島神宮の神鹿にちなみ、茨城県の“いばら”をイメージしている。本拠地は茨城県立カシマサッカースタジアム。2000年に国内主要タイトル3冠、2007~2009年にJ1リーグ史上初の3連覇、2018年にAFCアジアチャンピオンズリーグ初優勝を果たすなど、これまでにJリーグクラブ最多となる主要タイトル20冠を獲得している。

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