マリーンズ7月快進撃の起爆剤となった藤原。強く美しいそのプレースタイル
【千葉ロッテマリーンズ藤原恭大外野手】
絶対に初球を打つと決めていた。7月3日のイーグルス戦(ZOZOマリンスタジアム)。藤原恭大外野手は2番センターで一軍復帰即スタメン出場した。イーグルス先発の涌井秀章投手の初球低めのストレートを打ち返すと打球は内野手と外野手の間にポトリに落ちた。
「絶対に初球を打つと決めていたので、いいところに落ちてくれて良かった」
藤原は初球打ちで波に乗った。この試合で2安打1盗塁。翌4日は本塁打を含む3安打1盗塁。若武者はグラウンド所狭しと暴れまくり、チームも引っ張られるように連勝を重ねた。
開幕スタメンで起用されるなど3年目の飛躍を期待されて迎えたシーズンだったが、いきなり躓いた。打率161と低迷し4月22日に一軍登録を抹消された。
「自分でも一から作り直されないとダメとわかるぐらいの状態でした。正直、今年はもう一軍には上がれないのではないかと思っていました」と藤原は振り返る。
悔しさを胸に二軍で野球と向き合った。肉体的にもこのままでは一軍では通用しないと考え上半身を中心としたウェートに取り組んだ。意識的に強化したのは広背筋。「飛距離アップ。スイングに力強さをつけたいという想いだった」と語る。
二軍では首脳陣の方針の下、4番起用された。この意図について井口資仁監督は「1番だとなんとかして塁に出ないといけないとか色々と考えてしまう。余計なことを考えさせずに打席に集中してもらうために4番にした。彼の魅力の一つでもあるおもいっきりの良さを取り戻して欲しかった」と語る。本来のスイングが戻ったのを確認すると4番から1番に戻した。そして「絶好調の少し前に一軍に上げようと考えていた。それがこの7月のタイミングだった」と指揮官。上がり調子の途中で一軍昇格させると大舞台でさらに調子は上向いた。
井口監督は背番号「2」の調子の良さについて「自分のタイミングで打つことが出来ている。投手にタイミング負けをしていない。開幕の頃はボールに突っかかっていて、変化球で崩されるようなパターンだったけど、今はつねに自分のベストなタイミングで打つことが出来ている」と目を細める。
このタイミングに関しては本人も手ごたえを口にする。本人にしか分からない独特の感覚ではあるが、自分の間合いで打つことが出来ている。「自分のタイミングで打つことが出来ている。ボクがピッチャーのタイミングに合わせて打つのではなくて、ピッチャーがボクの間合いに入っている感じにできている」と言う。投手が足を上げて、自分が足を上げるような受け身型の間合いの取り方ではなく打席に立つ藤原主導の間合いに投手を取り込めているからこそ勝負を制している。
「開幕は悔しい想いをしたので、まだまだ。もっともっとチームに貢献していきたい」
当初、イメージをしていた開幕からの飛躍とはならなかったが7月に再び現れると生き生きとした姿でファンを魅了している。打席での雰囲気。凛とした面構え。隙あらば次の塁を狙うスピード感あふれる走塁。そして鋭いスイングから繰り出される積極的な打撃。マリーンズは7月に入ると5連勝。その快進撃は間違いなく背番号「2」の出現と共に生み出された。前半戦は残すことメットライフドームでのライオンズ2連戦。そしてオリンピックの中断期間を経て後半戦に入る。1974年以来のリーグ1位でのリーグ優勝を目指すマリーンズのキーマンはこの強く美しい若者だ。
千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原 紀章
「絶対に初球を打つと決めていたので、いいところに落ちてくれて良かった」
藤原は初球打ちで波に乗った。この試合で2安打1盗塁。翌4日は本塁打を含む3安打1盗塁。若武者はグラウンド所狭しと暴れまくり、チームも引っ張られるように連勝を重ねた。
開幕スタメンで起用されるなど3年目の飛躍を期待されて迎えたシーズンだったが、いきなり躓いた。打率161と低迷し4月22日に一軍登録を抹消された。
「自分でも一から作り直されないとダメとわかるぐらいの状態でした。正直、今年はもう一軍には上がれないのではないかと思っていました」と藤原は振り返る。
悔しさを胸に二軍で野球と向き合った。肉体的にもこのままでは一軍では通用しないと考え上半身を中心としたウェートに取り組んだ。意識的に強化したのは広背筋。「飛距離アップ。スイングに力強さをつけたいという想いだった」と語る。
二軍では首脳陣の方針の下、4番起用された。この意図について井口資仁監督は「1番だとなんとかして塁に出ないといけないとか色々と考えてしまう。余計なことを考えさせずに打席に集中してもらうために4番にした。彼の魅力の一つでもあるおもいっきりの良さを取り戻して欲しかった」と語る。本来のスイングが戻ったのを確認すると4番から1番に戻した。そして「絶好調の少し前に一軍に上げようと考えていた。それがこの7月のタイミングだった」と指揮官。上がり調子の途中で一軍昇格させると大舞台でさらに調子は上向いた。
井口監督は背番号「2」の調子の良さについて「自分のタイミングで打つことが出来ている。投手にタイミング負けをしていない。開幕の頃はボールに突っかかっていて、変化球で崩されるようなパターンだったけど、今はつねに自分のベストなタイミングで打つことが出来ている」と目を細める。
このタイミングに関しては本人も手ごたえを口にする。本人にしか分からない独特の感覚ではあるが、自分の間合いで打つことが出来ている。「自分のタイミングで打つことが出来ている。ボクがピッチャーのタイミングに合わせて打つのではなくて、ピッチャーがボクの間合いに入っている感じにできている」と言う。投手が足を上げて、自分が足を上げるような受け身型の間合いの取り方ではなく打席に立つ藤原主導の間合いに投手を取り込めているからこそ勝負を制している。
「開幕は悔しい想いをしたので、まだまだ。もっともっとチームに貢献していきたい」
当初、イメージをしていた開幕からの飛躍とはならなかったが7月に再び現れると生き生きとした姿でファンを魅了している。打席での雰囲気。凛とした面構え。隙あらば次の塁を狙うスピード感あふれる走塁。そして鋭いスイングから繰り出される積極的な打撃。マリーンズは7月に入ると5連勝。その快進撃は間違いなく背番号「2」の出現と共に生み出された。前半戦は残すことメットライフドームでのライオンズ2連戦。そしてオリンピックの中断期間を経て後半戦に入る。1974年以来のリーグ1位でのリーグ優勝を目指すマリーンズのキーマンはこの強く美しい若者だ。
千葉ロッテマリーンズ広報室 梶原 紀章
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