<国内男子ゴルフ>闘う監督・阿部裕樹の1日 / 地元ジュニアを観戦招待

チーム・協会

【阿部監督と可愛い教え子たち©JGTOimages】

■国内男子ゴルフ/ 史上初・ジャパンゴルフツアー選手会主催「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品」/ 西那須野カントリー倶楽部(栃木県)/ 7036yd・par72/ 賞金総額5000万円(優勝1000万円とサトウのごはん10年分など)/ 5月6日ー9日/ 8日(3日目)

史上初の主催大会を開いたジャパンゴルフツアー選手会は8日、地元ジュニアに学びの場をプレゼントした。

会場の栃木県・西那須野カントリー倶楽部に「宇都宮文星女子高校」と「佐野日大高校」と、そして「作新学院高校」のゴルフ部のみなさんを招待。
決勝ラウンドの模様を観戦してもらった。

通常どおりの開催なら、レッスン会で交流したいところを感染防止の観点から、やむなく取りやめ。
かわりに1日自由に好きな選手について歩いてもらい、プロの技や攻略法をたっぷり勉強してもらった。

だが、「私についてくるな」と”観戦禁止令”を敷いたのは、プロ11年目の阿部裕樹(あべ・ひろき)だ。
佐野日大高校の出身で、6年前から同校のゴルフ部監督をつとめる。スタートからついて来ようとする部員5人に「私とは、いつも一緒に回っている。他の選手を観てきなさい」と散らばせた。

プロゴルファー兼監督としてこの日の課題にしたのは「特に練習場を見なさい、ということ。スタート前のプロの過ごし方、雰囲気や空気。子どもたちだけでやっていると、自分は上手いんだと勘違いしがち。プロの技術を見て、自分がいかに足りないかを感じてきなさい、と話した」という。

試合のない時はほぼ毎日、母校で指導に当たり、合宿や試合にも時間がある限りついていく。
今回も、もし予選落ちなら、引率者として再来場するところだった。
「通れてよかった。通って、一生懸命な姿を見せなくちゃいけない。よい手本になれるように」と最終ホールで再び部員の姿を見つけて気合が入った。

18番は奥から3メートルのバーディパット。
試合で戦う姿を見せるのは初めてだ。
「目の前で、入れるところを見せたかったが一筋違った」。
惜しくも外して悔しがっても、上がればすぐ監督の顔。
「最後まで見るんだろう…? 見て帰るべきだよ」。
プレーに集中しながら指導も忘れなかった。

そのほか、栃木県出身のプロゴルファーは今回、阿部を含めて3人。
阿久津未来也(あくつ・みきや)と梅山知宏(うめやま・ともひろ)は、観戦校の「作新学院」のOBである。

残念ながら、梅山は予選落ちしてしまったが、プロ5年目の阿久津は後輩たちの前で奮闘。
「彼は学生時代から勉強家で、試合中にも教科書を持ち込むなど文武両道で頑張っていた。その彼が今、ツアーでプレーしているのを見るというのは非常に感慨深いものがあります」とは吉江誠也・ゴルフ部監督だ。

【恩師と自撮り。阿久津】

「子どもたちの大きな目標です」と話す吉江監督の姿を見つけて、大会実行委員長の池田勇太や、現在賞金1位の金谷拓実らも、次々と挨拶にやってくる。
「ジュニアの試合では、こちらが『頑張れよ』って声をかけていた子たちですが、すっかり立派になって。今はこちらが『頑張ってください』という立場」と、笑った吉江監督。

「プロのみなさんが、挨拶しに来てくださる様子を見て部員たちが『監督、凄いな』って言ってくれる。今日はいい気分にさせていただいて、私も感謝です」。
恩師にも、良いプレゼントになった。

【みんな、今日はいい勉強できた??©JGTOimages】

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