【マッチプレビュー】2021年JFL第8節 いわきFC対高知ユナイテッドSC

いわきFC
チーム・協会

【©︎IWAKI FC】

第23回日本フットボールリーグ(JFL)第8節。いわきFCは5月5日(水)、いわきグリーンフィールドに高知ユナイテッドSCを迎える。

対戦相手の高知ユナイテッドSCは、高知県を本拠地とする社会人サッカークラブ。県初のJリーグ加盟クラブ誕生を目的に、アイゴッソ高知と高知UトラスターFCの四国サッカーリーグの強豪2チームが統合。2016年に誕生している。

2017年、2018年と四国サッカーリーグを制するも、2年続けて地域チャンピオンズリーグ1次ラウンドで敗退。しかし2019年に四国リーグを全勝で制すると、地域チャンピオンズリーグ2019で決勝ラウンドに初進出。1戦目でいわきFCと初めて対決している。

試合は、いわきがFW赤星魁麻とバスケス・バイロンのゴールで3対0と勝利(この試合で2ゴールを挙げたFW赤星は現在、高知ユナイテッドSCでプレーしている)。だが高知はその後、福井ユナイテッドFC、おこしやす京都ACを撃破。決勝ラウンド2位に入り、いわきFCとともにJFL昇格を果たすこととなった。

昨年のリーグ戦では開幕9戦で3分6敗と苦しんだが、第25節のHonda FC戦で初勝利を挙げ、終盤に復調。4勝4分7敗の14位でJFL1年目を終えた。いわきFCとは9月13日の第20節で対戦。FW谷村海那、MF山口大輝がそれぞれ2ゴールを挙げ、いわきFCが4対3で勝利している。

昨年の対戦はFW谷村とMF山口のゴールで勝利 【©︎IWAKI FC】

今季は昨シーズン終盤の勢いのまま、2020年王者ヴェルスパ大分、そしてラインメール青森に開幕2連勝。しかしその後、F.C.大阪、鈴鹿ポイントゲッターズ、ソニー仙台FCに連敗。現在2勝3敗の勝ち点6で、11位につけている。

「前節の改善点を継続できるか」田村雄三監督

「高知さんは後方からビルドアップしてポゼッションをしてくるチーム。前節は雷の影響で10分ほどで中止となりましたが、4バックで臨んでいました。ウチとの試合もおそらくDF4枚でしょう。ミラーゲームのような形になると予測しています。

ウチは前節の鈴鹿ポイントゲッターズ戦では、CBの奥田雄大・黒澤丈やサイドハーフのバスケス・バイロンなど、課題を持っていた選手達がいいパフォーマンスをしてくれたことが大きな収穫となりました。鈴鹿戦を経て、FW-MFとMF-DF(CB)の『いい距離感』を作ることができた。そういった改善点を今節も継続できるかが、大きなテーマになります。

スターティングメンバーは鈴鹿戦がベース。CBは今のところ奥田・黒澤で考えています。彼らが次も前節並みのパフォーマンスを継続できたら、大きな自信になるはず。特に黒澤が3試合続けて高い集中力を発揮できるかは、一つのポイントになるでしょう。

田村監督が一つのポイントと語るDF黒澤 【©︎IWAKI FC】

日高大、嵯峨理久のSB二人とMF山下優人、左サイドハーフの山口大輝は、何も言わずともしっかりやってくれるはず。そしてボランチの宮本英治は、細かい課題はたくさんありますが、よくなっています。そろそろプレーが落ち着いてくることを期待しています。

右サイドハーフは金大生もしくはバスケス・バイロン。金のパワーはいわきFCの大切なストロングですが、それだけではダメ。彼がもう一歩レベルを上げるためには、周りとの連携やポジションの取り方など細かいところの精度も必要。そうすればもっとよくなると思います。そしてバイロンは前節でいいパフォーマンスを見せてくれましたが、守備も含めて、まだまだ課題は多いです。

FWに関しては、前節は鈴木翔大と岩渕弘人がスタート出場し、後半途中から平岡将豪と古川大悟のコンビに交代しました。決勝ゴールを挙げたのは平岡ですが、あれはFW全員のゴール。前半に出ていた鈴木はゴール前に入っていくパワーを見せてくれましたし、岩渕も相手DF陣をかき回してくれました。もちろん4人は、交代に決して納得はしていないでしょうし、みんなが強い危機感を持ってトレーニングに励んでいることはわかっています。

今節のメンバーはまだ確定していませんが、平岡・古川のコンビがスタートで出てもいいし、吉澤柊も含めた別の組み合わせもあり得る。全員がそれぞれの持ち味のある選手達なので、誰が出てもいいプレーをしてくれると思います」

「戦術的に大きく変わったイメージはない」村上佑太アナリスト

「高知ユナイテッドさんは開幕当初、4バックで戦って2連勝しました。その時に核となっていたのが、J3カターレ富山から移籍してきたブラジル人MFルーカス・ダウベルマン選手。彼が攻守の中心になり、ポゼッションとロングボールを上手く使い分けていました。

しかし、ダウベルマン選手が第4節F.C.大阪戦で負傷。そこから試合に出ておらず、チームは、5バックからあまり積極的にボールを取りに行かないサッカーにシフトチェンジした印象があります。前節の奈良クラブ戦は雷の影響で、10分ほどで試合が中止になってしまったのですが、4バックに戻していました。おそらく、ウチとの試合も4バックで来るでしょう。

高知さんのメンバーは、主軸は昨年のメンバーからそれほど変わっていません。そのため、戦術的に大きく変わったイメージはない。警戒すべき選手はまず、ダウベルマン選手に代わってアンカーを務めているMF横竹翔選手。2019年に地域CLで戦った時も常にビルドアップの中心にいた、技術の高いベテランです。まず、横竹選手を自由にプレーさせないことが大事。

そして左サイドのキャプテン・平田拳一朗選手。この選手とも地域CLでマッチアップしましたが、左利きでキックが上手く器用。高知さんの中でも、際立っていい選手だと思います。ただし、平田選手と対峙するウチの右サイドも好調。金またはバイロンがかき回し、その後ろでDF嵯峨理久が上手くバランスを取ることで、封じていけたらと思います。また、仙台大で嵯峨の同期だった右サイドのMF細山海斗選手もスピードがあり、警戒しています。

個人的にとても悔しく思っているのが、前節にセットプレーで点を取られたこと。逆転勝ちをしても、喜べませんでした。前半いい形で攻められたのに、セットプレー一発で入れられ、その後悪い流れになってしまった。セットプレーは昨年あれだけやられて、今年は0で抑えたいと思いやってきたので、心にダメージがあります(笑)。セットプレーで点を取ることはもちろん、決してやられないこと。次は修正していきます」

気持ちのこもった拍手で、熱き戦いの後押しを。

先週からリーグ戦と並行して、天皇杯の戦いがスタート。この試合の後、9日に福島ユナイテッドFCと天皇杯福島県代表決定戦を戦う。

過密日程の中で、いかに勝ち星を積み上げるか。前節の鈴鹿ポイントゲッターズ戦で得た好感触をこの試合、そして天皇杯へとつなげていきたい。

チーム内の競争が高まる中、チーム力で連戦を勝ち抜きたい 【©︎IWAKI FC】

試合は5月5日(水)13時より、いわきグリーンフィールドにてキックオフ。試合の模様は、YouTubeのJFLオフィシャルチャンネルにてライブ配信される。

この試合は前節に引き続き有観客試合で行われるが、4月23日にいわき市で発令された「感染拡大防止一斉行動」の実施を受け、飲食ブースや体験ブースなどを含む全てのイベント開催を中止。当日は時間差入場を実施するなどの感染症対策を講じて運営する。観戦ルール順守の上、気持ちのこもった拍手で選手達の熱き戦いを後押しいただきたい。

なお、いわきFCの最新情報は現在、"魂の息吹く"noteにて配信中。

また、いわきFCファンクラブ「LOVE IWAKI」も、会員を随時募集。入会は無料。チケットやグッズの会員限定価格で購入や、メルマガによる情報配信など多くの特典があるので、ぜひチェックしてほしい。

いわきFCの熱き戦いに、引き続きご注目を!

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著者プロフィール

「いわき市を東北一の都市にする」ことをミッションに掲げ、東北社会人サッカーリーグ1部を戦う「いわきFC」の公式アカウントです。

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