桜花賞へ向けて注目の一戦! チューリップ賞を分析する
【2020/12/19 阪神5R 2歳新馬 1着 12番 エリザベスタワー】
チューリップ賞近5年の3着以内馬一覧
■表1 【チューリップ賞近5年の3着以内馬一覧】
人気順では1番人気馬は【3.1.1.0】、一昨年のダノンファンタジーら3勝で、複勝率100%と安定している。1番人気馬5頭の前走は阪神JF1着が昨年のレシステンシアら4頭、シンザン記念2着が1頭とすべて重賞で連対していた。2番人気馬は【1.1.2.1】で16年シンハライトが勝利し、複勝率80%と高い。3着以内馬4頭はいずれも前走で3着以内に入っていた。
勝ち馬5頭を含む連対馬9頭は上位4番人気以内で、5番人気以下では7番人気馬が【0.1.1.3】、10番人気馬は16年にラベンダーヴァレイが3着に入っている。
チューリップ賞近5年のキャリア別成績
■表2 【チューリップ賞近5年のキャリア別成績】
チューリップ賞近5年の前走レース別成績
■表3 【チューリップ賞近5年の前走レース別成績】
紅梅S組の1勝は16年シンハライト。シンザン記念組、クイーンC組は2着1回ずつ。これらの組で連対した2頭は前走で5着以内に入っていた。
チューリップ賞近5年の前走上がり順位別成績
■表4 【チューリップ賞近5年の前走上がり順位別成績】
前走上がり1位の馬は18年ラッキーライラックが勝利し、複勝率40%。前走上がり2位の馬が一昨年のダノンファンタジーら最多の3勝をあげ、複勝率45.5%と前走上がり1位を上回っている。対して、前走上がり4位以下で好走したのは昨年1着マルターズディオサ(前走阪神JF2着)、18年2着マウレア(前走クイーンC5着)の2頭のみだった。
チューリップ賞近5年の種牡馬別成績
■表5 【チューリップ賞近5年の種牡馬別成績】
他では勝ち星こそないものの、ダイワメジャー産駒・ハーツクライ産駒が複数の好走馬を出しており、連対率・複勝率でディープインパクト産駒を上回っている。
阪神芝1600mで施行された3歳戦の種牡馬別成績(2016年以降/1勝クラス以上)
■表6 【阪神芝1600mで施行された3歳戦の種牡馬別成績(2016年以降/1勝クラス以上)】
エピファネイア産駒は昨年の桜花賞でのデアリングタクトら2勝をあげ、複勝率50%と優秀だ。昨年のチューリップ賞では同産駒イズジョーノキセキが10番人気ながら上がり最速の脚で僅差4着に入っている。他ではダイワメジャー産駒・ハーツクライ産駒が表5と同じように連対率・複勝率でディープインパクト産駒を上回っている。また、今回のチューリップ賞では出走予定馬がいないものの、オルフェーヴル産駒が好相性なのは覚えておきたい。
今年のチューリップ賞の出走予定馬(3/3現在)
■表7 【今年のチューリップ賞の出走予定馬(3/3現在)】
<結論>
キャリア別成績から狙ってみたいのが2戦のエリザベスタワー。前走中京で行われたエルフィンSは9着と敗れたものの、昨年末に阪神芝1600mの新馬戦では上がり最速となる33秒6の脚で快勝している。勝利経験のあるコースに替わって一変も十分に期待できる。
他では阪神芝1600mと好相性のエピファネイア産駒からテンハッピーローズを挙げておきたい。前走のフェアリーSは4着に敗れたが、緩みのない流れで早めに勝ちに行ってしまった。溜める競馬をすれば、切れる脚を使えるタイプだ。
他では同じエピファネイア産駒のレアシャンパーニュ、キャリア2戦で前走上がり最速タイのバリコノユメ、キャリア5戦も前走上がり2位のタガノディアーナが穴候補だ。
文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
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