G1・3勝以上馬3頭激突! 過去の結果は?
【2006/12/24 中山9R 有馬記念(G1) 1着 4番 ディープインパクト】
1986年以降のJRA平地G1で3勝以上を記録した馬
■表1 【1986年以降のJRA平地G1で3勝以上を記録した馬】
JRA平地G1・3勝以上馬(当該レース以後達成も含む)が3頭以上出走したレース
■表2 【JRA平地G1・3勝以上馬(当該レース以後達成も含む)が3頭以上出走したレース】
2006年有馬記念の結果
■表3 【2006年有馬記念の結果】
天皇賞(秋)、マイルCSとG1連勝中だったダイワメジャーは、距離が不安視されながらも3番人気で3着。そしてスイープトウショウは2走前、1番人気に推された天皇賞(秋)で5着に敗れていたこともあって5番人気の評価にとどまり、10着に敗退している。2着にはG1未勝利馬で6番人気のポップロックが食い込んで、3連単は万馬券一歩手前の9680円。単勝1.2倍のディープインパクトが優勝した割には「荒れた」と言っていいだろう。
2007年有馬記念の結果
■表4 【2007年有馬記念の結果】
優勝したのは中山巧者のマツリダゴッホ。この2007年はアメリカJCC、オールカマーと中山のG2で2勝を挙げていたが、有馬記念と同距離の日経賞では3着。また、春秋の天皇賞では11着、15着に終わっており、距離・相手関係ともに厳しいとみられて当日は9番人気。この低評価を覆しての激走で、3連単80万馬券の大波乱を演出した。
2014年宝塚記念の結果
■表5 【2014年宝塚記念の結果】
ドバイからの帰国初戦だったジェンティルドンナは3番人気で9着、そしてヴィクトリアM2着からの参戦だったメイショウマンボは4番人気で11着に敗退。2着には9番人気のカレンミロティック、3着には8番人気のヴィルシーナが入り、1番人気のゴールドシップが優勝しながら3連単は25万馬券になった。
2014年有馬記念の結果
■表6 【2014年有馬記念の結果】
ゴールドシップは道中後方から4コーナーで5番手の外まで進出したものの、直線でもうひと押しがきかず3着。メイショウマンボは前述の宝塚記念を含め3戦連続で2桁着順に敗退しており、有馬記念も14番人気で15着という結果だった。2着はこの年の皐月賞2着馬・トゥザワールド。前走の菊花賞で4.2秒差の16着大敗を喫していたため9番人気にとどまり、3連単は10万馬券とやはり波乱の決着となった。
結論
しかし、これらのレースでG1・3勝以上の3頭が1〜3番人気を占めたことはなく(2014年宝塚記念の1、3、4番人気=平均人気2.67が最小)、3頭すべて前走1着というケースもなかった。今回は、いずれも前走でG1勝ちを飾っているコントレイル、デアリングタクト、アーモンドアイの3頭による上位人気独占が濃厚なだけに、これまでの4回とは違った結果になる可能性も十分にあるだろう。果たしてどんな結果が待っているのか、レース当日を楽しみに待ちたい。なお、ジャパンC過去10年の傾向分析は次回掲載分で行う予定だ。
文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。
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