古江彩佳 驚異の30.77%で2週連続Vへ挑む

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【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

 JLPGAツアー2020-21シーズン第13戦『第39回大王製紙エリエールレディスオープン』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)大会第3日が11月21日、愛媛県松山市・エリエールゴルフクラブ松山(6,545Yards/Par 71)で行われた。絶好のコンディションに恵まれ、好スコアが続出。この日のベストスコア、64をマークした古江彩佳が通算13アンダーで首位を奪回した。2打差の通算11アンダー、2位は笹生優花。16番でホールインワンを達成した上田桃子が8位タイへ上昇し、渋野日向子も通算3アンダーで14位タイと順位を上げている。
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 首位奪回。古江彩佳が前日とは一変したプレーで、64をマークした。7バーディー、ノーボギーと文句なしの内容に、「うれしいですけど、試合はまだ終わっていません。より気を引き締めたい」と背筋を伸ばす。とても20歳とは思えない。とにかくスキがないのだ。淡々とショットを重ね、チャンスを確実に決める。

 「一番は、いいリズムでプレーができたことだと思う。きのうは、トップでタメがない。ちょっとしたことですけどね。おかげでショットが良かった。そういえば、他には何も考えていなかったですね。それだけ、集中していた」。まるで他人事のように話した。

 ターニングポイントは5番。ピン左横から3メートルのパーセーブに成功する。「のぼりのスライスラインでした。あれが決まって、リズムに乗れた感じ」。なるほど、7番から一気に上昇カーブを描いた。バーディーは勢いがつく特効薬だろう。ただし、自身の真骨頂は、ボギーを叩かないことにある。「スコアをつくるには、バーディーをとることよりも、ボギーを叩かないことだと思います」。

 一喜一憂することもない。精神面の強さも特筆ものだ。冷静に分析しているからこそ、抜群の安定感を生みだす。経験だけでは得られない天性の資質だ。修正力もトップクラスになった。代名詞のようになったボギーフリー。この日で今シーズン39ラウンド中、12回目を記録した。割合にすると30.77パーセントだ。一概に比較はできないものの、元世界女王・申ジエが2015年連続ノーボギー記録、81ホール(ホールバイホールの記録が残る1990年以降)を樹立した。この時は、14.05パーセントである。驚異的な確率だろう。

 ボギーフリーは、ストレスフリー。最終日は、笹生優花との一騎打ちが濃厚だ。「(意識は)変わらない。笹生さんはバーディー数が多い。飛ばして、ポンポンといれるような感じでしょうか。私の勝手なイメージですけど…。とにかく、リズムを崩さないことを心がける」と落ち着き払っていた。2週連続優勝は、超ハイレベルの競演となる。個性派の激突は、百花繚乱のJLPGAツアーにふさわしい。(鈴木 孝之)
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