4パット→イーグル 渋野、劇的変化の3位T

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【<Photo:Chung Sung-Jun/Getty Images>】

LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 宮崎カントリークラブ(宮崎県)第1日

 目まぐるしく変わったのは、天候だけではなかった。渋野日向子はこの日もドラマチック。パー5で地獄と天国を味わう。「情けないと、気持ちがいい」。ハイライトの9、11番をそれぞれ言い表した。

 スタートから8連続でパーセーブ。「朝から雨と風が激しい。でも、1番からしっかりとグリーンをとらえることができた。2サムが合っている。私はプレーが速い方です。(イ)ミニョンさんも速い。いいテンポでプレーができました」という。当然、前半最後の9番ではバーディーが欲しい。206ヤードの第2打を4UTで2オンに成功した。イーグルチャンスを迎えた。

 距離は10メートル。「下りだった。もう少しいっておけば…」と悔しそうな表情を浮かべる。それでも、バーディーパットは1.5メートル。今度はオーバーだった。狂ったリズムを取り戻すのは難しい。何と、4パットでボギーとしてしまう。信じられないシーンを目の当たりにしたギャラリーからも深いため息が漏れた。

 「怒っていました。11番で取り返すしかないと決めていましたね」と振り返る。そこで10番ではエネルギーをチャージ。「りんごと、ちくわです。4パットですから、もうヤケ食いでした」と笑いながら8番、モグモグタイムのメニューを話した。「抹茶ピーナッツ、かむかむレモン。それから、かむかむレモンのタブレットで、赤から10辛の豆です」。まるで、ホールバイホールを話すがごとく、すらすらと答えている。

 いよいよ、11番。残り220ヤードの第2打を4UTで2オン。9番と違ったのは、ピンから1.5メートルのチャンスだったことだろう。有言実行。今度はキッチリとカップインさせた。「狙い通り。しっかりと決められた。前週、何度もパー5で2オンしてもチャンスをいかすことができない。4パットが情けなかったから、本当に気持ちが良かった」と満面の笑みで解説している。

 第1日、賞金女王を目指し、逆転のシナリオが見え隠れした。「いいスタートを切れた。きょう、頑張った分、あと3日間は伸び伸びとプレーをしたいです。4パットをしないように気をつけよう」。全英女子オープンでも、4パットがあった。不吉を吉兆にしてしまうところも、新世紀のトップランナーらしい。
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