上田桃子 ジャパンの情熱 『今度は私が』

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

富士通レディース 2019 東急セブンハンドレッドクラブ 西コース(千葉県)

 今シーズン残り7試合。上田桃子が燃えている。現在、賞金ランキング8位。1位の申ジエとの差は約5,000万円だ。「後半戦は相性のいい大会が多い。今大会できっかけをつかめると、流れに乗れると思う。ひとつでも上を目指したい。可能性がゼロでない限り、あきらめずに差を縮めたいと思う」とタイトルへ意欲的だ。

 「コースのイメージはいい。やはり、記憶に残るのは18番で負けたことかなぁ。前に進みたかった。でも、(グリーン手前のバンカーから)横へ出したのは屈辱です」。2007年の名勝負をあげた。横峯さくらとの激闘である。

 ツアー屈指のショットメーカー。ところが、6月の2勝目以降、なかなか3勝目をつかみきれない。「エネルギーが100あるとします。その内、パッティングでは80ぐらいを残しておきたい。でも、ショットの悩みが出てくると50ぐらいになる。だから、アプローチ、パッティングへ集中できる時間が少なくなり、スコアへ反映できない」と要因を分析した。

 前週、スタンレーレディスゴルフトーナメントは49位。コースを出ると、横浜へ向かった。ラグビーワールドカップ、日本-スコットランド戦を観戦。「ものすごく興奮した。最後まであきらめない姿勢や、勝利への情熱を感じた。(成績がいまひとつで)がっかりきているところで、素晴らしいものが見られた。よしっ、今度は私が―という気持ちにさせてくださった」と、興奮が冷めやらない様子だ。

 さらに、「今週は(渋野)日向子ちゃんが出場しない。お客さんは、少なくなるかもしれないけど、たくさんの方が見ている前で、いいプレーをしたい。もちろん、常に心掛けていることですけどね」。ラストスパートの準備は整った。(森谷 清)
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