<国内男子ゴルフ>チーム孔明が師弟対決

日本ゴルフツアー機構 (JGTO)
チーム・協会

【左から出水田と孔明。弟子と師匠とどっちが勝つか】

■国内男子ゴルフ開幕戦「東建ホームメイトカップ(4月18日―21日、三重県・東建多度カントリークラブ・名古屋)」

大会3日目も強い風、厳しいピン位置。
互いに難条件に耐えて、ついに直接対決で相まみえることになった。
九州の“チーム孔明”の大将・小田孔明(40)と、2年前に弟子入りした出水田(いずみだ、26)大二郎が、最終日最終組で戦うことになった。
「今日は波に乗れないまま終わった」と、パープレーでも首位を死守した孔明は、平成最後の試合で平成生まれの愛弟子を迎え撃つことになった。

10年に大会唯一の連覇を達成。「あの頃は誰より飛ばして、短いクラブでビタっとつけて。ゴルフが簡単。常にアドバンテージを持っていた」。
雲行きが変わり始めたのは5年ほど前からだった。
「若手は飛ばすし下手すれば、今では俺がセカンドオナーもある」。賞金王になった14年の翌年から勝てなくなった。得意だったはずの今大会では昨年、2年連続の予選落ちを喫した。 
出水田が小田の前に現れたのもそのころだった。やはり愛弟子の秋吉翔太に紹介されて、一緒に回った。
「でかいし飛ぶし、昔の自分を見てるみたい。?お前らすぐに勝てる”と言った」。見立て通りに昨年、秋吉と揃って初Vを達成。

「来るもの拒まず」で孔明が、地元九州の宮崎でオフ合宿を始めたのは10年ほど前。孔明を慕う若手が徐々に増えて、今や総勢15人まで膨れ上がった。
「あいつができるなら、俺もやれるとみんなで刺激をしあい、継承していくという流れが昔から九州にはある」。
かつては一大勢力を誇った尾崎将司が率いる“ジャンボ軍団”のように「いずれは九州を一大軍団にする」との孔明の野望は確実に、形になりはじめて嬉しくもあり、一方で勝てなくなった自分が寂しくもあったが、今オフは自身も50回超のラウンドを重ねて開幕早々のV争いにこぎつけた。
「40歳の俺が頑張ってるようじゃダメ」と、もっともらしく言いながらも弟子を相手に久々に勝負師の血が騒ぐ。
「大二郎は勢いがある。ガンガン攻めてくるでしょうが、大二郎の邪魔をする」と、孔明が若弟子に向かって挑戦状だ。

 そんな師匠を1打差で追う出水田。終盤の連続バーディにつなげた16番のチップインも、孔明から指導を受けたたまものだ。
「孔明さんは優しくて、気配りができて、頼りになる先輩」。
門を叩いた時は、やっとツアーの出場権が取れたばかりで、自信もなかった。
「でも孔明さんは?お前ならできる″と。賞金王を獲った方の言葉は自信になった」と、翌17年に初シード入り。
そして今年はこの開幕戦で、さっそく師匠の前でツアー通算2勝目のチャンス到来だ。
「孔明さんのように低い、いかつい球を打ちたい」と、まずは憧れの師匠を倒す。
「勝つことが恩返しになる」と、出水田も受けて立つ。
 
 オフ合宿ではいつも仮想トーナメントで白熱するが日曜日は、正真正銘の直接対決。
最終日は今週、予選落ちを喫した秋吉もコースに戻って2人を応援するそうだ。「俺か、大二郎か。どちらか勝てたら最高」(孔明)。
どっちが勝っても負けても“チーム孔明”が、平成最後の試合を彩れ!
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