逃げる競馬に切り替え、今年は7戦4勝と本格化ムード。前々走・プロキオンS(G3)は脚抜きの良い馬場だったとはいえ、1400Mのレコードを1秒以上更新して重賞初勝利を飾った。前走・東京盃(交流G2)は4着に敗れたが、休み明けで太め残り。発馬直後の落鉄も響いた印象だ。叩き2戦目で順当に良化すれば、タイトル獲得の期待は大きい。

芝の短距離G1で2着3回の実績を持つ現役トップクラスのスプリンター。今年のフェブラリーS(G1)では5着まで追い上げたように、ダートにも確かな適性がある。使われつつ状態を上げており、この中間には栗東坂路で4ハロン50秒8をマーク。先行勢が競り合うようなら、逆転も期待できる。

前走・東京盃(交流G2)を連覇。後方からまとめて差し切った昨年とは違い、好位からの競馬で中央勢を退けた。8歳のベテランだが、目下3連勝中とむしろ充実期を迎えた印象。昨年の当レースでは0秒1差5着に善戦しており、能力は一線級にも引けを取らない。久々の中央で成長した姿を見せたい。

【人気と配当】
過去10年、連対馬は2-3、1-3、1-6、1-2、2-1、1-5、2-6、3-1、3-1、2-1番人気の組み合わせで決まった。上位1〜3番人気は8、5、4連対と期待に応えて、残る3頭が5、6番人気のそれぞれ1、2連対。伏兵馬の出番は少ない。

馬連配当は
3 け た……7回
1000円台…2回
7000円台…1回

上位1、2番人気がそろって連から消えたことはないが、2014年に2、6番人気のワンツーで7190円の高配当が出ている。

一方、3着に7、6、3、4、4、3、5、2、4、3番人気が入った3連単配当は1万円台、3290円、4860円、4750円、4900円、9480円、10万円台、6920円、5010円、7430円。14年に2、6、5番人気の順でゴールして10万3000円の万馬券が飛び出したが、10回中8回は4けた配当で平穏に収まっている。

【ステップ】
連対馬20頭の前走はダート19頭、芝1頭。13年にスプリンターズS6着からドリームバレンチノが2着に入線している。なお、今年はレッツゴードンキ(5着)など3頭が芝から参戦する。

また、路線別(着順)は13連対で東京盃(2、1、4、1、4、2、3、2、6、3、1、5、3着)組がトップ。次いで、南部杯(1、2、1着)組が3連対で続いている。今年、最多連対の東京盃組からはキタサンミカヅキ(1着)など5頭が出走している。

【所属別】
関東馬1頭、関西馬17頭、地方馬2頭(船橋と浦和それぞれ1頭)が連対。栗東所属の関西馬が他所属馬を一蹴する強さを見せている。

【年齢別】
3〜8歳以上馬が2、2、6、7、2、1連対。絶対的なスピードが問われる6ハロン戦でも7、8歳馬が計3頭連対。高齢馬というだけで切り捨てるのは危険か。

【性別】
牡馬19連対、牝馬は1連対。牝馬はダート短距離戦で出走頭数自体が少なくデータを鵜呑みにできないが、ここまでは苦戦している。


◎……芝から参戦のレッツゴードンキで勝負する。言わずと知れた15年の桜花賞馬で、3月の高松宮記念2着、前走のスプリンターズSでも0秒3差の5着。ダート戦の良績の影でG1好走が忘れられそうだが、実績はナンバーワン。胸を張って本命に推せる。

○……地方馬キタサンミカヅキは中央で頭打ちになって地方に転出。そこで素質が一気に開花した。目下、短距離戦で3連勝中。大井開催の昨年も小差の5着と健闘した。久々の中央戦となるが、3戦3勝と好相性の森泰斗騎手ならV争いは必至だろう。

▲……2走前のプロキオンSをマテラスカイは1分20秒3でレコード勝ち。ハイペースの逃げから直線でも後続を突き放す一方の強い競馬だった。前走は4着と1番人気を裏切ったが、力のいる馬場で末脚が鈍ったか。京都の軽いダートで巻き返す。

△1……テーオーヘリオスは前走、スタート後に外から次々にこられ、4コーナーでも厳しい場面があった。さらに、4カ月の休み明けで体調面もひと息だったか、直線も伸び切れなかった。先行してこその馬。発馬を決めれば首位争いになる。

△2……4カ月の休み明けの前走・東京盃でグレイスフルリープは3着。好位3番手から直線ジリジリと伸びたものの、0秒2差まで詰めるのが精一杯だった。前走でルメール騎手にスイッチして今回2度目。G1レース3連勝中の手綱さばきに警戒したい。

△3……昨年の大井での勝ち馬ニシケンモノノフ。その後4戦は15、16、8、4着と精彩を欠いているが、芝、距離、斤量面など厳しい条件が続いている。5カ月ぶりの実戦となるが、京都ダート1200Mは3戦2勝。大駆けがあっても驚けない。